藤井聡先生のFacebook投稿からの転載です。
ある新聞社に,
「公共事業はもう古い」という発想こそが「もう古い」
という趣旨の原稿を,先頃入稿いたしました.
掲載日は未定でありますが,その中の一部をご紹介いたします.
もし,下記趣旨にご賛同願える方がおられれば.....「強靱化とか公共事業なんて古くさいよぉ」なんて主張を耳にされたら,その方には是非,
「そんな発想自体が古いんじゃないですか? そもそももう,リーマンショックや東日本大震災で,時代が変わっちゃたんですよ?この最新の時代じゃぁ,公共事業や強靱化が必要に決まってるじゃないですか!?」
等とツッコミ返して差し上げてください(笑).
以上,ご紹介まで.
--------自公以外の各党は,例えば民主党の野田首相は,自民党や公明党の「強靱化論」に基づく政党公約を「バラマキ型の公共事業」「古い自民党体質」という形で批判している.同じく,日本維新の会の橋下代表代行も「国土強靭化と言う名の下で、日本国中を公共事業で埋め尽くして、防災に少し強くなったとしても....城の中の経済が回らなければやがて滅びる」といった批判を繰り返している.
しかし.....そもそも強靱化批判論者は「公共事業はもう古い」と主張するが,そういう思考形式,そのものが旧態依然とした「古い」ものにしか過ぎない.
第一,今我々は,2011年の東日本大震災「後」の世界に生きている.....
第二に我々は,2008年のリーマンショック「後」の「静かなる世界恐慌」と言われる時代に生きている.....こんな時代に「外需主導」の成長は絶望的であり,だからこそ「内需主導」での成長を目指さねばならないのだ.実際,諸外国はこれまでとは「次元が違う」程の超大型の公共投資による成長戦略を断行している.いわば「強靱化路線」こそが,08年以後の新しい「グローバルスタンダード」な「最新式」の経済成長戦略なのである.
つまりは「公共事業なんてもう古い」という主張は,リーマンショックや東日本大震災「前」の古い時代の古い主張なのだ.
(以上,抜粋終わり)