踊るウナギのincantation
「るるららる~、ウナギはどこで生まれるの?
ららるるら~、ウナギはどこに向かって川を上る?
ゴーギャンは、ぼく等のことを描いたのかなぁ。」
ウナギは言葉を持たない。ダンスであらゆる一切を物語る。
「ぼく等は、昨日死に明日生まれる。
不思議なことはない、クラゲだって同じことを言うさ。」
その身をうねらせ、私の懐で語る。
私はウナギに問うてみた。―君の命はここにないのか?
肩をすくめるような表情で踊る。
「あるともないとも。
ここともあそことも。」
また問うた。―私の命は生きてるか?
訳知り顔でほくそ笑み踊る。
「それは、るるる、貴方次第さ。」
そして、身を翻した。
「君にオマジナイを贈る。受け取るも受け取らないも、貴方次第。
ラララララ、生きるなら美しさ、語るなら賛美、歩むなら慎ましさ、屈託なく笑みを、
とかく一切が愛で包まれ、ただ幸あれ、る~。」
そう踊り残し、ウナギは天へ羽ばたいて消えた。
私は、残っている。
子象と花瓶
子象が泣いている。
「なぜ泣いているの?」
「お母さんが…」
見ると、子象の何倍も大きい象が横たわっている。
子象にそっと花瓶を差し出す。子象は鼻で花瓶を受け取り、泣き腫らした目でじっと僕を見る。
「その花は?」
横たわった象の腹のところに花が手向けてある。
「おじさんたちが預けていった」
「生けたらいいよ」
「けど、オアシスはずっと先だよ」
「水なら心配いらない」
子象の鼻から花瓶を受け取り、目の下に差し出す。一滴の涙が花瓶を満たした。
子象がその花瓶に一輪の花を挿す。その場の空気の潤った瞬間、全体に一瞬に広がった。
心なしか、横たわった象の口に笑みが見て取れ、子象の目には勇気が宿った。
そして、子象は歩き出していった。母象はずっと見守っている。
お香
知り合いのお誕生日プレゼントを買うため、雑貨屋さんをぷらぷら。
ふと目に留まったのが、「お香セット」。
色々種類がありまして、
何気なく物色していましたら、「和の香り」シリーズなる棚があり、
「和」という単語に弱いぼくは、思わず二品手に取ってレジに向かってしまいました。
少しハマってしまいそうな予感を覚えながら、
今は、「雨」の香りを焚きながら
このブログを書いています。
嗅覚からも色々な刺激を頂けますからね。