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Lover's Concerto

花より男子の二次創作ブログです。
同名のサイトもあります


※R15です。
続きはアメ限になります。





結婚式の後、ハネムーンの代わりに
あの別荘へ二人で出かけた。

本番は赤ちゃんが生まれてからと
決めて決行した。

場所を教えると絶対に
あいつらが押し掛けてくる!

と、警戒して類は絶対に誰にも
口を割らなかった。

持っていったのは2人の楽器だけ。

ここなら周りを気にしないで
弾けると類に言われて
持っていくことにした。

「お天気、いいねッ」

「うん」

類は機嫌は良さそうだけど
少しだけ口数が少ない。

その理由は別荘に着いて
しばらくしてから判明した。

夕飯の前に話があるって
類に切り出されて話をすることに。

「え?フランスに留学?どうして急に?
もうすぐ赤ちゃん生まれるのに?」

「……ごめん、花沢はヨーロッパが
主流なんだ……何れはあっちに
行かないといけない」

「そんなこと、聞いてないよっ
なんでそんな大事なこと
早く言ってくれないのッ?」

「急に決まって……」

頭の中では分かってた。

司を見ていたから。

司は跡取りとしての責任を
きちんと果たしてる。

類だって長男なのだから
何れは同じことになるというのは
頭の中ではちゃんと理解していた。

「……嘘だよ、私は赤ちゃんと
日本で待ってるからきちんと
役目果たしてきなさいよ」

ずっと離れる訳じゃない。

類の将来のために必要なことなんだから
やるべき事の責任はちゃんと
果たしてきて欲しい。

「ホントにごめん」

本音を言うと……あの人のいる
フランスには行かせたくない。

離れればそれ幸いにと
引き離される危険もあるから。

でも彼の将来に必要だと言うなら
私に引き止める資格はない。

それでも離れることの寂しさはある。

いくら結婚したからと言って
その道を邪魔する資格はないから。

「つくし、こっち向いて」

「ヤダ」

涙を見られたくないから
背を向けて抗う。

「つくし!」

無理やり振り向かせられて
顎を抑えられる。

「……うぇっ、ひっく……ッ」

顔を見たら涙を堪えることが
できなくなった。

「やっぱり泣いてる……あのね、行くのは
生まれてからだから今すぐじゃない」

類はそう言って私を抱きしめた。

「悪かったよ、泣かないで」

私はその胸に縋りつくように
顔を埋めた。

「類」

生まれてから……それでも
もう数ヶ月しかない……

入籍もした。
赤ちゃんを迎える準備もしてる。

「泣かないの、ずっとあっち
行きっ放しって訳じゃない」

話の合間に私の額にキスをする。

「俺もちゃんと男として親としての
責任取りたいんだ」

「うん、わかってる……でも淋しいよ」

類の決意には同意した。

でも、やっぱり涙は零してしまう。

妊娠してから涙脆くなった気がする。

もっと、しっかりしなくちゃ。

泣いたって時が止まるわけじゃない。

「今だけは俺達だけのこと考えよ?
ここに何しに来たんだっけ?」

「あ……」

降ってきたキスは私の唇を塞ぐ。

啄むような軽いキスが深くなっていく。

私には彼に抗うことはできない。

惚れた弱味?

深く貪られ呼吸が苦しくなる。

類は舌を絡め口腔内から私の舌を
外へと誘い出す。

こんなキス、ずるい。

身体に力が入らない。

類は私の手を引いて寝室に
連れて行く。

ひょいと抱え上げベッドに寝かせた。

ベッドに押し倒されさらにキス。

「類、だめ……」

口元を両手で塞ぐ。

「いいでしょ?新婚なんだし」

熱いキスが私の唇を襲う。

「あっ」

首筋に顔を埋め舌を、唇を
肌に這わせる。

熱い呼気が首筋を刺激するように擽る。

リップ音を響かせながらキスを
繰り返される。

「あ……んっ」

思わず声が漏れて類の肩口に
口を押し付けて声を抑える。

「なんで抑えるの?声聞かせてよ

するとシャツの裾から類のひんやりとした
冷たい手が入り込んできて肌をなぞる

「やぁっ!」

下着の隙間から類の指が入ってきて
胸の突起を弄られた。

背中に手が回され下着のホックを
プチンと外される。

「あっ」

「コレ、邪魔」

そう囁くと外した下着を
摩り上げて胸を露わにする。

小さくリップ音を鳴らして
蕾に口付け舌で転がす。

大きくなった胸を優しく揉んで
快感を引き出す。

全身に優しくキスを落として
私を悶えさせる。

激しさのない優しい愛撫に
身も心も溶かされていく。

「はぁ……類」

「気持ちい?」

「ん……」

そっと類を見るともう下半身が
反応してて辛そうだった。

「私がしてあげる」

起き上がり私は類をヘッドに
そのまま押し倒した。



控え室にて。

「つくし~綺麗だよ、もう滋ちゃんが
男だったら攫いたいくらい!」

「桜子さんすごい!」

滋さんと優紀が口々に桜子の
腕を褒める。

「……化けたな、牧野」

「総二郎、その言い方は……」

「まあ、綺麗じゃん?」

「相手が類じゃなきゃ攫ってたかもな」

ニヤニヤしながら物騒なことを
言い出す司。

「ヤダよ、司なんてお断り!
その場でグーパンして伸してやる」

「なんだと~!類、考え直せ!
こんな凶暴な女、やめとけよ」

会場の外の緊迫感を忘れて
大騒ぎの控え室。

それぞれが好き勝手なことを言って
賑やかになる一方だった。

でも類はその騒ぎにノッてこない。

「ちょっと類くんもしかして照れてる?」

滋さんが突っ込み全員が一斉に
類の方を見る。

「悪いかよっ!」

滋さんの指摘は図星だったようで
滅多に表情を変えない類の頬は
真っ赤に染まってて耳まで赤い。

「つくしにベタ惚れだね!可愛い!」

女性陣の嬌声に類はますます照れる。

……初めて見た…類の照れ顔。

なんか、可愛い……かも。

「とりあえず、二人きりに
してやろうぜ?」

気を利かせてみんなが部屋の
外に出ていった。






「あの……どう…かな?」

「うん、似合ってる……お腹に負担が
かからないようにプリンセスラインに
してみたんだけど思ったより似合ってる」

綺麗だよと囁き額にキス。

そっとその手で髪に青い花を挿し
ヴェールが静かに下ろされる。

「一生、大事にする、お腹の子も
つくし……俺と結婚して下さい」

「はい」

改めてのプロポーズに涙腺が
緩みそうになる。

「ありがとう、類」

どうしても涙交じりの声に
なってしまう

「泣かないの、お化粧剥げちゃうよ?」 

そっと、触れてくれた指先は
とても優しくて。

涙で霞んで潤んだ瞳から零れ落ちそうな
滴を拭ってくれる。

「……泣き虫」

「だって…」 

言葉が詰まって声にならない。

 言いたいことはたくさんあるのに。

類の指先が頬に触れる。
辿るように降りてきて唇へと触れた。

「ここは本番までとっとくだから、今は…」 

そっと跪くと腕を引き寄せ手袋を取る。

そして約束の証が光る予定の場所へと
そっと口づけた。 

「つくし」

「なぁに?類」

顔を上げると見たこともない
真剣な眼差しで囁かれた。

「愛してる」

誓いの言葉は教会の中の
優しい光に
包まれスッと空気に溶けていった。

パイプオルガンの厳かな音色に包まれて。

私はパパと腕を組む。

今日のために類に頼まれて
ママと進と急遽上京してくれて
こうしてバージンロードを
一緒に歩いてくれている。

「パパ急にごめんね」 

「……もうつくしには驚かないよ」 

ちょっと苦笑気味のパパ。

「まあ、類くんにならお前を任せても
大丈夫な気はするからな」 

「……うん」

初めてうちの両親に類が挨拶に
父の実家に行った時のことを
ぼんやり思い出した。 

あの類が珍しく緊張してた。

 「つくし」 

「ん?」

顔を上げると子供のとき私が大好きだった
パパの笑顔と同じ笑みが浮かぶ。 

「幸せになるんだぞ?それに
お腹の子もも大切にな」 

 「……はい」

歩きながら話しているうちに類の 
元へとたどり着いた。 

パパの腕から離れて
私は類の
腕に手を絡めて掴まった。 

「類くん、娘をよろしくお願いします」

 「はい」

類はまっすぐパパの顔を見て
返事をする。 

 「つくしも…必ず幸せになって
元気な赤ちゃん産むんだそ?」 

 「……はい、パパ」

 「それじゃ、頼みます」 

パパは軽く手を上げて戻って行った。

頼りなかった背中が大きく見えた。

その背中を見送ってまた瞼に滲んだ
涙を類がハンカチで拭ってくれる。 

 「……泣きすぎたら化粧剥げちゃうよ?」

「だって……」  

穏やかに流れる時間の中で
式は進行していく。 

ステンドグラスから漏れる光が
明るく照らしていた。 



「病めるときも健やかなるときも―」

神父の言葉が胸に響き渡る。

「はい、誓います」 

責任と幸せを噛み締めて
はっきり宣言する。 

出会ってからの色んなことを思い出しながら誓いの言葉に同意する。 

「それでは、指輪の交換を…」 

神父さんの声を合図にリングピローの
上に並べられた指輪を手に取る。 

 最初に類は私の手を取り
指輪をはめてくれた。

汗で滑って指輪を落としそうになりながら。

それでもなんとか類の指に震える
手で指輪をつけた。 

そして…ヴェールを上げて誓いのキス。

ゆっくりと顔をあげ目の前の
類を見つめた。

「何見てんの?早く目を瞑ってよ」 

 類を見つめると照れくさそうに
そう言って急かす。

「ん、類の顔、やっぱりすっこく
好きだなって思って」

ちょっと照れ臭そうにそういうと
類は頬を染めて『……バカ』と呟く。

「顔だけ?」

ちょっぴり拗ねたような類の顔。

「ううん、全部」

そう返すと類は蕩けるような
笑顔で私を見つめた。

たくさんの気持ちを込めて。 
いつもよりも丁寧に口づけてくれた。


「……終わっちゃったね、あっという間」

「そうだね」

披露宴も終盤に差し掛かって
ちょっと疲れてきた。 

「平気なの?身体」

コクンと頷くと耳元で
囁くように
念を押される。 

 「……無理しないの、疲れたなら
ちゃんと言って?」 

「大丈夫だよ」 

 「……本当に?」 

コツリと額をぶつけてくる。

「大丈夫だよ?だって中身類の子だし
全然暴れないからきっと寝てる」 

そう言うと顔を見合せてクスッと笑い合う。

「……そう?ならいいけど……」 

 「でも心配してくれてありがとう」 

そう言って笑うとテーブルの下に
降ろしてた手をグイッと
引っ張られる。
バランスを崩したところに
腰に手を回される。
触れ合う唇が熱くなる。

 一度、離れてお互いのたまらなく
愛おしい気持ちが唇を通して
伝えあうような長いキスを交わした。

永遠の愛しさと幸せを何度も
確かめあうように。 

ドキドキと鼓動する心臓の音は
幸せな音に変わっていく。

幾度も。

耳が溶けそうになるくらい
甘い愛の言葉を囁きながら。