ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ ~01(米) | 映画とcoffee、ときどき妄想

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     ≪そろそろ映画館に行きたい・・・・≫ 

監督:ジョン・キャメロン・ミッチェル
製作:パメラ・コフラー/ケイティ・ルーメル/クリスティーン・ヴェイコン
製作総指揮:マイケル・デ・ルカ/エイミー・ヘンケルズ/マーク・タスク
原作戯曲:ジョン・キャメロン・ミッチェル/スティーヴン・トラスク
脚本:ジョン・キャメロン・ミッチェル
撮影:フランク・G・デマーコ
音楽:スティーヴン・トラスク
出演:ジョン・キャメロン・ミッチェル/マイケル・ピット/ミリアム・ショア/スティーヴン・トラスク他

オフ・ブロードウェイで上演されるや、たちまち評判を呼び2年半以上のロングランヒットとなった同名ロック・ミュージカルを、舞台と同じくジョン・キャメロン・ミッチェルが監督・脚本・主演を務め映画化。性転換手術を受け、ロックシンガーとなった主人公の波瀾の半生をグラムロックに乗せて描く痛切な魂の叫びの物語。


評価★★★★☆
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[STORY]
東西冷戦時代の東ドイツに生まれた男の子ハンセル。母と二人暮らしの彼の夢は、自由の国アメリカでロックスターになること。
ある日、米兵から結婚を申し込まれた彼は、性転換手術を決意する。しかし、手術のミスで股間には“怒りの1インチ(アングリー・インチ)”が残ってしまう。名前をヘドウィグと変え、何とか渡米するも米兵には結局捨てられてしまう。トレーラーハウスに暮らし、それでも夢を思い出しロックバンドを結成したヘドウィグは、ある日、17歳の少年トミーと出会う。同じ夢を持つトミーに愛情のすべてとロックシンガーとしての魂を注ぎ込むヘドウィグだったが、トミーはヘドウィグのオリジナル曲のすべてを盗んでビルボードナンバーワンのロックスターになってしまう。
裏切られたヘドウィグは自らバンド「アングリーインチ」をひきつれ、トミーの全米ツアーを追いかけ、大会場そばの場末のレストランを巡業する。
奪われた歌と、失われた愛をヘドウィグは取り戻せるのか・・・・?

[IMPRESSION]ネタバレ注意!
友達に薦められて見ようと借りに行った映画なのだが、正直、最初は『B級ミュージカル』って事で敬遠していた感があった。だって、【ベルベット・ゴールドマイン】の二の舞はヤだったしネ(笑)。
それがそれが、全編にあふれるすべての歌が素晴らしく、愛と希望でいっぱいの歌詞で【ベルベット~】と比べ物にならないくらいの素晴らしさ。なるほど。劇中曲をマドンナが自分が歌うための権利獲得にのりだしたとか、デビット・ボウイがグラミー賞をすっぽかして観劇したとかの逸話が残るわけだ。
歌は上手いし、飽きないし、捨てられて傷ついても、愛を求める姿は、多分世の女以上に女らしく、美しく見えた。だからこそ、より繊細さや切なさが強く伝わって、でも力強く生きていこうとする主人公の姿に引き込まれた。

テーマは、プラトンの「饗宴」に出てくる「失われた半身探し」。要所要所に出てくるイラストにも、カタワレへの思いが現れてるわけだけど。ヘドウィグは自分の「カタワレ」を探す旅に出て、最後にはその「カタワレ」を自分の中に見つける事で、「カタワレ」を愛するのではなく、自分を愛する事の大切さを伝えたかったのかも。