製作:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ/ロバート・サレルノ
製作総指揮:テッド・ホープ
脚本:ギジェルモ・アリアガ
撮影:ロドリゴ・プリエト/フォルトゥナート・プロコッピオ
美術:ブリジット・ブロシュ
編集:スティーヴン・ミリオン
音楽:グスターボ・サンタオラヤ
出演:ショーン・ペン/ベニチオ・デル・トロ/ ナオミ・ワッツ/シャルロット・ゲンズブール/メリッサ・レオ他
人は死んだ時、21グラムだけ軽くなるという。そんな“魂の重さ”をモチーフに、イニャリトゥ監督が、ひとつの心臓を巡って交錯する3人の男女の運命を描いた衝撃の人間ドラマ。

評価★★★★☆
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[STORY]
余命一ヶ月と宣告され、心臓移植の提供者を待つ大学教授のポール。それを知った妻は、彼が死ぬ前に子供が欲しいと申し出てくる。昔はヤクザな生活をしていた前科者のジャック。今は改心し強い信仰心を持つ。クジで当たったトラックも神からの授かり物と信じ、貧しくも懸命に働きながら妻と2人の娘を養っている。かつてドラッグに溺れていたクリスティーナ。今ではその依存も絶ち、優しい夫と2人の娘と共に幸せに暮らしていた。そんな出会うはずのない3人の運命が、ある事故をきっかけに交わり、思いもよらぬ結末へと導かれていくのだった。
[IMPRESSION]ネタバレ注意!
「それでも人生は続いていく」・・・・というのが最後にクリスティーナとジャックが対面するあたりで、ひしひしと感じられる。流石、それぞれ色んな賞を獲得しただけあって、3人の演技は素晴らしいもの。ショーン・ペンの生死を彷徨う人間のはかない命の表現。ナオミの孤独と不安定な精神状態の表現。ベニの苦悩と、重たいシーンが続くものの、それなりに見ごたえがある。断片的に先のシーンと前のシーンを交互に入れ替えられた編集も、あえて先に起こることの一部分を見せる事で、その経緯に興味をもたらせられているような感覚になって面白いと思った。
ただ、残念だったのは、脚本?と言うべきか???なんだろう。
○夫・子供を亡くしたクリスティーナが、突然現れたポールに、すぐに興味を持つものか?まして、『俺たちはもう離れられない』などといわれて引かないのか。あれじゃストーカーだと間違われておかしくないくらいの気味の悪さ。
○ジャックのあまりの『信心深さ』にも呆れる。実際、『信者』と言うものは、あそこまで「全てが神の御心」と思えるのか?信仰心のないアタシには理解不能。
○一生懸命働きながらポールの看病をしつづけた嫁に対する感謝の気持ちが、ポールからは全く感じられない。彼女の苦労を考えると、ポールのあの行動は酷すぎる。
などなど、何か納得いかない部分はあるものの、見るに値する作品ですな。