「生きる」。

生きることの本質って、何だろう。

 

久しぶりに読み応えのある本に出会えたので、

紹介します。

 

アメリカではベストセラーに25週入ったりと、

かなり話題の本なので、すでに読まれた方も多いかもしれません。

 

ベストセラーと期待して読むと

意外とがっかりだったりすることも多くありますが(笑)

 

この本は久しぶりに重厚に記憶に残る読み応えでした。

 

湿地で暮らしていた少女の家族。

幼い「湿地の少女」は家族から徐々に取り残され

一人で必死に孤独と共に生き抜く術を覚えていく。

 

ほとんどの村の人は彼女を

「汚いもの」と遠ざけるなか、

ほんの少しの理解者の助けを得ながら

湿地の自然の中で成長していく。

自然が彼女の家族であり、

ピュアな心のまま成長していく「湿地の少女」。

 

彼女を異質と排除し心を傷つける学校には1度しか行かず、

テイトという少年と出会って字を覚え、学んでいく。

 

村の人気者チェイスという青年との出会い。

そして死。

青年の死という事件からの展開は

ただひたすら祈るような気持ちで先を読み進めました。

 

感想を一言では表せません。

 

ただ深く心に刻まれ

「湿地の少女」の生き様を傍観していました。

 

ネタバレになるのは本当に勿体無いので

こんな漠然とした書き方で伝わらなかったらすみません。

 

 

自然は彼女の師であり、家族であるがゆえ、

自分を傷つける「人」という存在を本能で避けながら

それでもやっぱり人恋しくもあり。

 

「あるがままの自分」を大事にして

それを傷つける人から自分を守り生きる姿が

ただ深く心に刻まれるのです。

 

 

昨年の本屋大賞「流浪の月」でも思ったことですが

 

 

世間の評価は事実ではないことも多く

「真実」は見る角度によって変わってきます。

 

学校が自分に恩恵をもたらしてくれた人にとって

「学校へ行く」ことは正しいことであり

素晴らしい場所であることは真実かもしれませんが

 

学校で心を蝕まれてしまう人にとっては

「学校へ行く」ことは正解ではないということが真実。

 

自分にとっての真実は何なのか。

人生が正解だったかなんて、

誰にもジャッジできません。

正解の人生ばかり歩んで行く人なんて存在しないだろうし。

 

正解であろうとなかろうと

それが自分の歩む人生なら

ただ自分が信じることを大切にして

周りの意見に振り回されずに

「自分」を生きていけばいい。

 

失敗したらその分

心の糧になる。

 

必要なのは、自分の人生を生きていこうという気持ち。

それさえあれば、道はひらけていくのだから。

 

あなたはあなたのままでいい。

自分を誇りに思えるように

ダメな自分も愛せるように。