訳詞図書館/エピソード編①②③ | カフェ・コンセール・エルムのブログ

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名古屋市千種区吹上にあるシャンソニエ『cafe concert ELM』のスタッフブログです。
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エルム・スタッフのアヤネです☆彡

 

好評を頂いている「訳詞図書館」ですが、

訳詞を手掛けた加藤修滋さんはオリジナル作者のアーティストと交流を深め、作品と作者への敬意をもって詞をつけることを常に心がけて活動を続けてきましたビックリマーク

その結果が、著作権協会に登録されたいくつもの法定訳詞ですキラキラ

 

 

加藤修滋さん目線で、それぞれの作品・作者との思い出エピソードをちょこっとだけご紹介します(^o^)/

まずは訳詞図書館①~③までの6曲♪

 

◆「スカーフ」

Maurice Fanon最初の大ヒット曲、かつ私の「法定訳詞」第1号。私の訳詞を気に入ったMauriceは、Charles Aznavourに電話。Charlesの楽曲の訳詞を私がすると良いと言ってくれて法定訳詞第2号となる「青春の宝」へと繋がったという裏話。

 

◆「美しき絆」

原題は「CAMARADE」と言う外人傭兵の事で、Jean Ferratも同名の作品を残している。訳詞上気を付けたのはオリジナル曲にある「カラカス、ベオグラード」と言う単語をそのまま残した事。Yves Duteilの「夜の通行人に捧ぐ」で「オブセルヴァトワール通り」と言う地名をそのまま残したと同様に。Aznavourの珠玉の反戦歌であるこの曲は最後をどう歌うかで歌手の考え方が分かる。即ち「友よ・・・」か「友よ!」と言う2通りの表現で主人公の生死が決まる事に心して歌われん事を。
 

◆「シャントゥ」

Michel Fugainがグループを組んでいた頃、彼の独特の思想がフランス中の話題となった。それはバック・コーラスもミュージシャンもスタッフまで、出演料を均等に分配するというもの。エルムもその方式にならって「心のワクチンライブ」を開催。日本ではサーカスが歌い大ヒット。Pierre DelanoeとFugainによる作品だが、この後しばらく距離を置く二人…。

愛知万博を機にまたタッグを組むことになりニュースとなった。その時の貴重な写真がエルムに保管されている。

 

◆「ホテル・ノルマンディ」

作詞のBarbelivienと作曲のBernheimは二人ともシンガー・ソングライターで、幾人もの歌手に楽曲提供をしている。前者はなかなかの男前で、ある時エルムの姉妹提携店である「ル・コネッターブル」へ食事に行った時、2階のレストランで若い女性を膝に乗せて食事している(!)彼を見かけました。後者のBernheimも人気抜群の人で、「ユーロペアン劇場」での私たちの公演前、近くのレストランで皆で食事をしようと誘ってくれたのですが、その時に彼のファンたちに囲まれました。

 

◆「病の果てに」

「何もない 言葉もない 未来への夢もない」に始まり「もうこれ以上 生きて行けない」に至るドラマティックなオペラの”一大悲劇”を思わせるSerge Lamaによる作品。盟友Dalidaへのオマージュとして捧げられた。
 

◆「やさしさ」

Alice Donaの沢山の名作中、特筆したいのが「やさしさ」。
何故なら彼女が来日公演の折、この曲を私の訳詞による日本語で歌ったから。「私をからかわないで!欲しいものはあなただけ!」と「鏡の中の自分と話すむなしい時を過ごさせないで」と言う”動と静の対比”が気に入ったと言う。