「でも、今はこの活動に専念してみたい。学校の勉強は自分でやるよ」
そう言って輝は席を立って、そのまま自分の部屋に籠もってしまった。
「うーん、どうするのがいいのか。とりあえず担任の先生に相談してみるか?」
公彦はそう言ってうなっていたが、純恵は逆だった。
「あなた、今は輝を信じましょう。あの子はあの子なりに自分の使命というのを感じているんだから」
「でも、あんなオカルト的なことを信じてもいいのか?」
だがここで純恵は衝撃的な事実を告げた。
「あなたには黙っていましたが。私のおばあさんは昔呪術師だったんです。そのおばあさんが私が小さい頃に言っていたことがありました。私に子どもができたときに、その子は世の中を動かす力を持つことになる。だから大切にしなさい、と」
「そんなこと、信じられない…」
公彦は純恵の言葉に懐疑的だったが、あまりにも真剣な目で言われたので反論することができなかった。
「現に輝は学校でも成績優秀、同級生だけでなく先生からも信望を集めています。そんな子が不真面目なことをやるなんて思えない。だから今はあの子の思う通りにさせてみたいんです」
純恵の熱心な言葉に、公彦は首を立てに振るしかなかった。
〜おしらせ〜
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