そこからである。輝がこのことを真剣に考え始め、答えを導くまで没頭し始めたのは。その結果、一週間も部屋に引きこもっていろんなことを考えたり調べたりしていた。
「それで輝はどうしようと思ったの?」
純恵がそのことを尋ねると、輝の答はこうだった。
「まずはこのことを警告しないといけない。多くの人に日本がピンチに陥っていることを知ってもらう必要がある。そう思ったんだ。だからまずは動画サイトでこのことを訴えようと思ったんだ」
「動画サイトって、今はやっているあの?」
「うん。でもボクが顔出しをしてそれを伝えても、たかが小学生の言うことだと信じてもらえないと思っている。なのでバーチャルでそれをやろうと思っているんだ。実はこの一週間はどうやったらバーチャル配信ができるのか、そっちの調査の方に時間を食われちゃったかな」
「動画配信って、そんなことで本当に知ってもらうことができると思っているのか?」
公彦は輝の言うことに対しての効果に半信半疑である。だが、輝はあるデータを二人に見せた。
「これ、今話題になっているバーチャル配信者の登録者数と、そこで配信されていることに対しての反応を示したもの。これを見て気づかない?」
〜おしらせ〜
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