こうして佑樹は、今度は経営者としての道を歩み始めた。
姉のさくらも若いながらも、今では周りが一目置くような経営者として日々を過ごしている。だからこそ佑樹はまずは姉のさくらに経営のノウハウを学ぶことにした。
「だったらまずは私が読んだ本を読破してみなさい」
そう言って渡されたのは、おそらく五十を超える経営に関する本である。さすがにこの量は圧倒されたが、さくらは今でも経営に関する本を読んだり、勉強会に参加をして研鑽を欠かさない。
佑樹は最初はその量に圧倒された。が、さちのこの提案でやる気が起きた。
「だったらさ、あたいと一緒にさくらさんが紹介してくれた本を要約してみんなに教える動画チャンネル作らない?」
「あ、それいい!そういう動画チャンネルつくっている人いるもんね。有名タレントもそういうのやってたし。よぉし、ここからボクの経営者としてのスタートを切ってやるぞ!」
こうして佑樹とさちは「くじら小僧とさちの経営本要約チャンネル」という新しいコンテンツをやりはじめることとなった。そのために、まずは二人で一冊ずつ本を読み込み、どこをどのように伝えるのかの打ち合わせから始めた。
さちはこれが楽しくて仕方ない。
〜おしらせ〜
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