Cafe Shelly next 第22話 捨てる神、拾う神 その19 | 【小説】Cafe Shelly next

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喫茶店、Cafe Shelly。
ここで出される魔法のコーヒー、シェリー・ブレンド。
このコーヒーを飲んだ人は、今自分が欲しいと思っているものの味がする。
このコーヒーを飲むことにより、人生の転機が訪れる人がたくさんいる。

 見ると、すでに岩下はお店に到着していた。

 

「こんにちは、遅れましてすいません」
 

「いえ、私のほうが早く着いたもので」
 

「あ、マスター、シェリー・ブレンドを二つお願いします」

 

「かしこまりました」

 

 早速コーヒーを注文し、柊は岩下と同じテーブルについた。

 

「早速なんですけど岩下さん、今日はあなたに検討していただきたいお願いをもってきました」

 

 すぐに本題に入る柊。岩下は自社製品を説明しようと資料を準備している最中だった。

 

「えっ、なんでしょうか?」
 

「御社の陥っている実情、これは私達も把握しております。正直に言ってあの新しい社長のやり方はどうかと思っています、岩下さんも今大変困ってらっしゃることでしょう」

 

 その言葉に岩下は首を縦に振った。よし、チャンスだ。柊はそう感じた。

 

「そこで岩下さん、ぜひ我社に来てくれませんか?」
 

「えっ!?」
 

「つまり、今日はあなたをスカウトにきたのです。岩下さんの実績は私達もとても評価しています。今の会社にいるのはもったいない。そう思っているのです」

 

 岩下の表情が変わった。ここからは柊のターン。どうして岩下を欲しがっているのかを説明する。すると彼女の表情がどんどん緩んでいくのがわかる。

 

〜おしらせ〜
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