「四人とも同じ願望を持っているというのも珍しいケースですよ。これは双子のシンクロニシティの為せる技ではないでしょうか」
マスターは笑いながらにこやかに四人にそう伝えた。
「今までこいつと同じと言われるのが嫌だったんだけど。今回ばかりは同じと言われてなんだか嬉しい気持ちになりました」
「浩司もそう思ったのか。俺もそう思った。真綾さんと結婚できるといいなって。そして浩司と紗綾さんも同じように幸せになれるといいなって」
「あ、それってさりげないプロポーズ?」
真綾が横から修司にツッコミを入れた。すると修司、自分が言った言葉にそんな意味があるということに気づいて慌ててしまった。
「いやいや、えっと、まぁ、そういう気持ちはあるんだけど。でも、俺らってまだきちんとつきあってもないし」
「そうよ、真綾は修司さんにきちんと返事はしたの?」
「えっ、あ、そう言われるとしてない…」
「じゃぁ、あらためて。真綾さん、俺とつきあってください。よろしくお願いします」
修司はちょっと照れくさそうに真綾に右手を突き出し、頭を下げた。
「どうしよっかなー」
「えっ!?」
修司はそんな言葉を言われるとは思わず、驚いて顔を上げてしまった。
〜おしらせ〜
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