Cafe Shelly next 第7話 鬼と金棒 その16 | 【小説】Cafe Shelly next

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喫茶店、Cafe Shelly。
ここで出される魔法のコーヒー、シェリー・ブレンド。
このコーヒーを飲んだ人は、今自分が欲しいと思っているものの味がする。
このコーヒーを飲むことにより、人生の転機が訪れる人がたくさんいる。

「社長さん、こういうときにこそぜひシェリー・ブレンドを飲んでみてください」

 

「おぉ、そうだったな。このコーヒーは今欲しいものの味がするんだったよな。つまり、私が今悩んでいることの答えが見えてくる。そういうことか」

 

 そう言うと、社長は早速カップに手を伸ばした。そして目をつぶって何かを確認するように黙り込んだ。その様子を友永とのりこはじっと見守る。

 

 すると、社長は突然目をカッと見開いて笑顔になった。

 

「社長、何かわかりましたか?」

 

 友永の質問に、社長は笑顔でこう答えた。

 

「このコーヒーはすごいね。そうか、なるほど、そうすればいいのか」

 

 社長は少しもったいぶった態度で答える。友永は社長の言葉を待ちに待った。

 

「友永くん、どんな答えが見えてきたと思う?」

 

「いやぁ、さすがにわからないですよ。早く教えて下さい」

 

「そう焦るな。人生、焦ると良くないぞ」

 

 社長、ちょっと意地悪な感じで友永にそう言う。さすがの友永もそろそろ限界のようだ。それを感じたのか、社長はさらにニコッと笑ってこんな言葉を友永に伝えた。

 

「今のが私が見えた答えだよ」

 

「今のがって、どういうことですか?」

 

「友永くん、私の答えを期待して待っていただろう?」

 

〜おしらせ〜
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