馬のフンから生まれた王者の剣を手に、
勇んで進むかいんの前に、
毒の沼地の祠が現れた。
祠には昔ルビスに仕えていたという妖精がいて、
かいんは妖精から雨雲の杖を拝受するに至る。
昔、というのはルビスがゾーマに封印される前のことだろうか。
封印以前に、ルビスに仕えていたということだろうか。
確かについ先日まではルビスは石像になっていて、
世界創造を休業していたのではあるが、
今かいんの手によって自由を取り戻し、
世界創りを続けるであろう状態にまで戻っている。
この妖精も、
今また元上司に再雇用を願い出てもよさそうなものではある。
しかし、それをしないというのは、
ルビスから独立し、
ルビスのもとで学んだことを活かして、
別の世界を創造しようと考えているのかもしれない。
そんなことを考えながら、
かいんは手にした雨雲の杖を見る。
太陽の石と対になるべき雨の秘宝であることが、
かいんにはすぐにわかった。
ついに太陽と雨が合わさるときがやってきた。
かいんは、すぐにリムルダールから船で南下し、
聖なる祠へと進む。
祠の老人は、太陽と雨を合わせ、虹を作りだした。
石と杖を合わせたら雫になった、というのはよくわからないが、
とにかく、虹色の水滴を手に、
リムルダール西の岬へと急行した。
さて、みんな。
準備はいいかい?
かいんが目で合図をすると、
あだむといぶもそれに応える。
一同は、雫の力で魔の島への橋を作り、
ついにゾーマの領域へと踏み込むことになった。
1歩目でボストロールが2匹出た。
しかしサマンオサですでに攻略済みの魔物。
2匹の魔物は、バイキルトと馬のフンの剣の餌食となり、
ぎょえー!!と叫んで散った。
幸先よく大魔王に近付いた気がした一同であるが、
2歩目を踏む前に、かいんは気付いた。
みんな、大事なことを忘れていたよ。
あだむといぶが、何事か、と問う。
かいんは力強く首を振った。
ガライの捜索だ!
銀の竪琴を返還しようと、
もうずいぶん長いことガライを探し続けている。
一同は、アレフガルド最後の町、
城塞都市メルキドへと到着した。
かいんは、ここに来て、
ついに吟遊詩人ガライと巡り会うことができた。
「やあ。僕はガライだよ。」
吟遊の少年は軽い感じだった。
曰く、銀の竪琴は家に置いて来た、と。
かいんが、ガライの実家で竪琴を見つけた以上、
ガライの発言は真なのではあるが、
ならば、なぜ両親にもそうだと伝えなかったのか、
とかいんは立腹する。
立腹される筋合いもないガライではあるが、
しかも、
伝えていたからといって何かが変わったわけでもないはずだが、
竪琴の魔力の餌食になったかいんは、
責任をガライに押し付けたくなっていたところである。
八つ当たり。
クラーゴン3匹にも匹敵する8回攻撃である。
かいんは銀の竪琴をガライに返そうと突き付けた。
しかし、ガライのほうは頑として受け取らず、
竪琴の所有者はかいんのまま。
結局、散々探し回ったガライに、
お前が死んだら墓に投げ込んでやる!
という暴言を吐き捨てて、
かいんはガライとの別れを済ませた。
この城塞都市には、
ゴーレムという怪物の研究をしている老人がいた。
今のメルキドは、
城塞というほどの構えも城もない。
いずれは町の周りを塀で固めて、
門番として守護神ゴーレムを配置することで、
メルキドを外敵から守ろうと、
そういう考えからの発想のようだった。
塀とゴーレムが強固であるならば、
きっとメルキドは安全な都市になるだろう。
しかし、塀の内側は安全だったとしても、
一度塀の外側に出てしまったらどうだろうか。
都市の守備を任されたゴーレムに、
外敵と間違えられないだろうか。
いや、老研究者はそのような問題はクリアしているに違いない。
きっとゴーレムが、
指紋を認識したり眼球を読み取ってくれたりするようになるのだ。
でも、メルキドの人たちの指紋は事前に登録できるとはいえ、
外部からの来客となるとどうだろうか。
登録されていない以上、外敵と見なされることは疑いない。
来客に対して、
なにか突破口を用意しておいた方がよいのではないか。
例えば、そのゴーレムは、
ある旋律に対してだけ活動をやめてしまうとか、
そのような対策を。
そう考えて、かいんは妖精の笛を取り出した。
例えば、この笛の旋律を聞くと、
魔物たちは眠ってしまう。
これを応用してみてはどうか。
などと考えたかいんは、
老研究者の前で、一曲吹いてみることにした。
老人は、ふがふが、と言っていたが、
果たして、この研究はどういう形で実を結ぶのだろうか。
かいんがそれを知り得ようはずもなかった。
ガライと会えたはよいが、喧嘩別れしてしまったかいん。
何も思い残すことなく、
ゾーマの城を目指す。
かいん(勇者・男):レベル40、HP341
いぶ(武闘家・女):レベル38、HP301
あだむ(賢者・男):レベル36、HP240
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