日本の出版状況ではNPPといえばライトという感じで、ジャンジャン出版されているのだが、むしろ、ジェームズ・ダンを読むほうが意味があるだろうと思う。ライトは釈義的努力よりも、ご自分の構想していること、言いたいことが先立ってしまう、つまり、言いたいことを言っている観があるけれど、ジェームズ・ダンは手堅く、きちんとした学者らしく、慎重に釈義的努力をち密に重ねて、ものを書いている。

 読者にお勧めしたいのは、ダンの『使徒パウロの神学』である。ライトの本は過ぎ去るだろうが、ダンの本は、一生役に立つだろう。