月曜日なんでざっくりいきまーす。 | 犬好き麻酔科医ブログ

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海外臨床留学麻酔Dog、カブリオレのお送りする、
最新論文から、医療の未来像まで。
日々精進。

お前、心臓麻酔科医ちゃうんかい⁈
っていうくらい、心臓ネタをやってないっスなあ。。。
最初だけ軽く。。


Paraplegia After Open Surgical Repair Versus Thoracic Endovascular Aortic Repair for Thoracic Aortic Disease: A Retrospective Analysis of Japanese Administrative Data

Openと、TEVARで、胸部大動脈への介入。
で、麻痺の頻度比較。
で、
差はないっス。
ま、
日本のデータ。
Openと、TEVARの数は、10倍以上TEVARが多いのが現状。
ウチは、、、、
ほぼほぼ、Openな、不思議な病院ですが。
ま、、、、
TEVAR後、、、、再介入が必要な症例って、、、
結構いますよね。。。
5年以上生きそうなら、ま、Openも選択肢かな、
っていうくらい、再介入はいますけんねえ。
ま、
TEVARも、
挿入後、BP高め管理とか、
色々できて麻痺頻度が下がったんでしょうね。
ま、
主流はTEVARは、間違いない。
いかに、、、再介入しないで済む、
しっかりしたTEVARをしてくれるか、
予後の少ない人にやってもらうか、
して頂けるといいですな。
TEVAR後、自分とこで、全部責任取ってくれるならいいけど。
TEVARして、もう無理だから、Openで、、、、
って紹介されてもねえ、、、、。
あ、
因みに、頻度は、3%vs2.3%で、TEVARで
有意じゃないけど少ない感じです。
施行例は、500vs 5000以上です。
ま、
もう流れは止まらんし、
胸部大動脈手術って、
それなりに、死にますから、、、(今回は12%)
そりゃTEVARで(今回は5%)となる気もわかる。
でも、
CABG vsPCIだって、
初期に限れば、CABGのが悪いわけでねえ、
同じ外科医が、、、、ねえ、
あ、TEVARは、外科医とは限らんか。
ま、
時代には逆らえんし、
自分が、、、、となると、、、
うーん、悩むわ確かに。



Rotational Thromboelastometry-Guided Transfusion Protocol to Reduce Allogeneic Blood Transfusion in Proximal Aortic Surgery With Deep Hypothermic Circulatory Arrest

えー
チョウ低体温循環停止して、上行、TAR、Bentall、を行う。で、ROtEMで、輸血が減ったと。

チョウ低体温は、今回22℃。
、、、、
輸血が減って、
定時手術の再開胸が、、、、
34%から5%に減った。。。。
、、、、
3人に1人が定時で再開胸⁈
速攻で辞めるわ、、、そんなとこ。。。
ま、、、
ROtEMバンザイ系Studyですが、
そんなことはもう、どうでもいいし、
はいはい、、、、良かったね、っていう、生暖かい目で見るくらいの器量はあります。

ただねえ、、、、
時代の流れ、は、低体温は、ねえ、、、
まだ、結構やってるとこあるんすかね⁈

中等度低体温+Selectice脳環流、がね、
主流の時代っス。
ウチも初期が25℃、
最近まで28℃、
最近は、28℃まで行かなくても30℃くらいでもいっちゃうこともある。
それで、
環流不足になることはないし、
むしろ、Selectiveの還流量を下げるか、
2本を1本にしてみるか、
とか、で悩むくらい。
やっぱ、25℃超えて冷やすとねえ、
血も止まりにくいでしょうしねえ。
ま、それでも34%は、引くけどねえ。。。



Comparison of Clopidogrel Monotherapy After 1 to 2 Months of Dual Antiplatelet Therapy With 12 Months of Dual Antiplatelet Therapy in Patients With Acute Coronary Syndrome
The STOPDAPT-2 ACS Randomized Clinical Trial

最近の流れを見ると、
DAPTは、1〜2ヶ月で辞めて、
その後、非ASA系の抗血小板薬を続けましょう、
という流れにしたい、Studyが多いっスね。
そうしたい感が見え見えな時点で、
どーなんだろ感はありますけど。。。

で、今回。
1〜2ヶ月DAPT (n = 2078)
12ヶ月DAPT (n = 2091)。
年齢 66.8 (11.9) years,
856 (21%)女子。

すっごい評価できるのは、
Stemiが 2324 (56%) ‼︎
Non Stemiが、 826 (20%) ‼︎
と、
ちゃんと、MI系を入れてるところ。
ぶっちゃけ、
定時のなんちゃってPCIは、1ヶ月でいい気はする。
でも、酷いMIほど、DAPTは長め、のがいいじゃね感はあるよねえ。

1年後、4107 patients。
で、、、、
複合な Outcomeを、
Study前に決めた50%以下のHRという値を、ギリ、満たさず。
65/ 2058 (3.2%) vs 58/ 2057 (2.8%)
difference, 0.37% [95% CI, −0.68% to 1.42%];
HR, 1.14 [95% CI, 0.80-1.62]; P for noninferiority = .06

majorな二次性心臓血管イベントは、
56 (2.8%) vs 38 (1.9%)
difference, 0.90% [95% CI, −0.02% to 1.82%];
HR, 1.50 [95% CI, 0.99-2.26]

majorな、二次性出血イベントは、
11 (0.5%) vs 24 (1.2%)
difference, −0.63% [95% CI, −1.20% to −0.06%];
HR, 0.46 [95% CI, 0.23-0.94]

んー
何でもかんでも、1〜2ヶ月の時代には早すぎますな。


Risk of Opioid Overdose Associated With Concomitant Use of Oxycodone and Selective Serotonin Reuptake Inhibitors

オキシコドン処方時に、
SSRIを処方されてた人は、、、、
麻薬の過料服薬になりやすい、、、、らしい。
どうも、オキシコドンの代謝を抑制する成分らしいですね。


Neurologic Prognostication After Cardiac Arrest Using Brain Biomarkers
A Systematic Review and Meta-analysis

一万人以上の心停止患者データ。

ROSC後、48時間後の
neurofilament light(Nflですね)が、
神経予後規定に最もいい。
AUC 0.92 (95% CI, 0.84-0.97).
ね、、、
ま、
48時間じゃ短い説もありますが、、、、
Nfl取って、ってのはアリですよねえ。


Evaluation of Quality of Life After Nonoperative or Operative Management of Proximal Femoral Fractures in Frail Institutionalized Patients
The FRAIL-HIP Study

おお、なんか良さそうなタイトル。
Frailが強すぎる患者の大腿骨オペって、誰得っすか⁈って気分になりますよねえ。

172 名。
年齢, 88 [85-92] years; 135女子 [78%]。
非オペ 88
オペ 84

で、
QOL的なスコアは、〜4週にわたり、差がない。
合併症的なのは、非オペで少ない。(67 vs 167).

30日死亡は、
非オペ 83% (n = 73)
オペ  25% (n = 21)

非オペの家族のうち、
26 (51%) は、死のQOLをGood〜Perfectとした。

、、、、
日本は、何故、生きてりゃオッケーになっちゃったんでしょうかねえ。
武士や、戦時中の軍人達の潔さは、
もう、遥か彼方ですな。。。。


Bringing to Light the Risk of Burns From Retained Metal Jewelry Piercings During Electrosurgery—Torching the Myth

面白い。
ピアスや指輪は、術前に取ります。
火傷予防っスよね。

で、忘れたり、取れないで、
実際やけどになったデータ、とかってないんですって。
確かに、、、聞いたことも見たこともない。
でも、理論的には起きるからねえ。
でも、
色々検討すると、起きる可能性は比較的低いみたいだけどね。
ま、取るに限るけど、取れなきゃ、絶縁体で、カバーとかね、
なんとなく、やってるけど、、、
どれだけのEBMがあんのか思ったら、
ほぼないっぽいね。
でも、大事。


Association of COVID-19 Infection With Survival After In-Hospital Cardiac Arrest Among US Adults

よく言われる話ですが、
コロナ患者の院内心停止は、助かりにくいです。
除細動まで、シンマ開始まで時間がかかります。
結果、ROSC率が下がり、
生存退院は、ほぼ半分です。12%vs24%。
ま、、、
時代ですな。。。。



Effectiveness of Ad26.COV2.S Vaccine vs BNT162b2 Vaccine for COVID-19 Hospitalizations

ゼネカ 689 275
ファイザー  689 275

年齢  65.8 (9.0) years,
社会経済的な差はない。
接種28日後、 follow-up 54 (22-74) days。

入院イベントは、
ゼネカ  129
ファイザー 23
5.2 倍高いと。
HR 5.2; 95% CI, 3.4-7.9

未接種データと比べると、
ファイザー 92% (95% CI, 90%-94%)
ゼネカ 59% (95% CI, 33%-75%).
の有効性。
2〜3ヶ月、、、、でね。。。


Duration of effectiveness of vaccines against SARS-CoV-2 infection and COVID-19 disease: results of a systematic review and meta-regression

18 studies、メタ解析。
ただ、、、、オミクロン前、ですけどね。
ファイザー、 38
モデルな 23;
JJ 9;
ゼネカ 8

全体で、接種後1〜6ヶ月の間、
感染抑制効果は21%低下 (95% CI 13·9–29·8)
高齢者でも。

症状ある感染は、
24·9%低下 (95% CI 13·4–41·6)
高齢者で、32·0% (11·0–69·0)

重症コロナは、
10·0%低下 (95% CI 6·1–15·4)
高齢者  9·5% (5·7–14·6)

んー、
思ったより、保たれてる?

半分以下なんて話もありますしねえ、、、
そもそもオミクロンなら、効果は半減とも言われるし、
合わせたら1/4やないかい、とかねえ。
ううん、、、、。
ホンマかいなあ

Effectiveness of CAS vs Medical Therapy in Patients With Asymptomatic Carotid Stenosis

ん。
2022年も、
無症状者は、CAS適応なしで変わらずか。よしよし。


Self-reported Race/Ethnicity and Intraoperative Occult Hypoxemia: A Retrospective Cohort Study

うーん
似た話をみたような。。。
えーと、
簡単に言うと、
黒人さんの黒い肌。
Satモニターだと、過大評価しやすいと。
ま、
周術期に関しては、安全域広めにした方がいいでしょうね。
日サロの人もそなんすかね?


General Anesthesia versus Sedation, Both with Hemodynamic Control, during Intraarterial Treatment for Stroke: The GASS Randomized Trial

ふうむ、
Stroke系手術の麻酔。
全身か、鎮静か。
で、
3ヶ月後神経予後に差がないですって。
ふうん、
なんか全身麻酔のが悪いイメージありますけどねえ。
、、、、
やりたくないだけ、、、、じゃないっスよ。
血行動態がブレが少ない方がいいような気がするんすけどねえ。
下がったら一大事っスからねえ。


Prophylactic Penehyclidine Inhalation for Prevention of Postoperative Pulmonary Complications in High-risk Patients: A Double-blind Randomized Trial

長時間作用性ムスカリン受容体刺激薬の吸入。
これで、、、、
術後の肺合併症を減らそう、、、、と。
いや、減らんですよ、そんなもんで⁈

上腹部、リスクある、
826 patients (年齢 64 yr; 63%男子)
で、
肺合併症、、、
え?何、下がってんの⁈
(18.9% [79/ 417]) vs (26.4% [108/ 409];
RR, 0.72; 95% CI, 0.56 to 0.93; P = 0.010;
NNT, 13。。。。

気管支攣縮が少ない。
1.4% (6/ 417) vs 4.4% (18/ 409;
RR, 0.327; 95% CI, 0.131 to 0.82; P = 0.011
む、
これ以外の合併症には差がないのか。

最高気道内圧40以上も少ない。
1.9% (8/ 432) vs 4.9% (21/ 432;
RR, 0.381; 95% CI, 0.171 to 0.85; P = 0.014

副作用なし。

ま、
やってもいいとは思いますが、、、、
マイナー合併症は減る、
Majorは変わらず。
どちらでも、、、、。