AA 3月。 | 犬好き麻酔科医ブログ

犬好き麻酔科医ブログ

海外臨床留学麻酔Dog、カブリオレのお送りする、
最新論文から、医療の未来像まで。
日々精進。

あんま、惹かれる報告なし。


The Association Between Timing of Elective Surgery Scheduling and Operating Theater Utilization: A Cross-Sectional Retrospective Study

手術予定時間を超える、、、
しょっちゅうある出来事ではありますが、
それがあると、オペ室は逼迫します‼︎
ま、
海外だと、予定手術が延期されたりして調整されますが、、、、。
日本は、何時になろうが、予定されたものは、やるわけです。日付が変わろうとも。。。

横断レトロ。
56手術室、27,423 定時手術。
実際/予定(AF比)の比を出すのね。

受付7日以内の手術では、
AF比が高い。
(1.13 ± 0.53 vs 1.08 ± 0.41; P < .001).

4群、
外来患者、伸びた回復?、術後、入院患者。
に分けると、
術後群でだけ、
7日以内の受付がAF比に関連。
(1.15 ± 0.47 vs 1.09 ± 0.35; P < .001)

AF比が2.7%、伸びるんだって。

んー、
言葉がよくわからんのだけど、、、、
多分、
術後早期の予定リオペ症例は、
予定をオーバーしやすいってこと?

ま、リオペ自体、読めんけどなあ。
ストマ閉鎖を10時間とかでは予定出さないもんねー。




The Perioperative Use of Benzodiazepines for Major Orthopedic Surgery in the United States

整形手術と、ベンゾ⁈

ベンゾが悪なのは、有名ですが、、、、
効果がある群も探せばあるはずなんすよね。
慢性使用は絶対悪っぽいですが。
でも、
整形の患者は、高齢者も多いし、
怪我して、ベッド上だったりして、せん妄予備軍。
更に、DVTとか予防に動いてたほうがいいし、
ベンゾの活躍場としては厳しかろうと思うが。

今回は、THA、TKA患者と。
1,863,996 TKAs
985,471 THAs。
ベンゾ(長期、短期)。
それぞれ、
使用者は、80.5%と 76.1%。
おお、、、、
蔓延してますなあ〜。

TKA, では、
72.6%は、短期作用。 7.9% が長期作用。

THAでは、68.4%と、 7.7% 。

若年層の方が、より、ベンゾ蔓延していた。
ベンゾ短期/長期  66 [60–73]/64 [57–71]
非ベンゾ     69 [61–76] 。

ブロック麻酔率
ベンゾ短期、長期 (56.9%/56.5% )
非ベンゾ 51.5%

ま、
この辺は置いといて、
ベンゾUserのが、
術後、麻薬消費が多いと。
更に、
長時間作用ベンゾ使ってる方が更に多いと。
非ベンゾ 192 [IQR, 83–345]
短時間ベンゾ  256 [IQR, 153–431]
長時間ベンゾ 329 [IQR, 195–540]

鎮痛法が多くベンゾでは使われてた。
局所麻酔もより併用されてた。

ほお〜
ベンゾがひどい蔓延とは聞いていたが、、、、
TKA、THA患者の、、、、
80%は、既にベンゾに汚染されてると。。。。
すげえ数っスね。
で、
麻薬消費も、術後増える。
すると、麻薬も慢性、、、になったりして。。。
両方、辞めにゃならん薬‼︎




Evaluation of the Duration of Preanesthesia Consultation: Prospective and Multicenter Study

術前麻酔科へのコンサルト。
意味がないものもあるけど、、、
おい〜なんでコレ、コンサルせんかったー、
っていう致命、、、、的なものまで、ある。
別にねえ、
そんな時間かかるわけでもないからねえ、
ちょっと見といてよ〜くらいの気軽さでね、
コンサルできんといかんのでしょうな。

4病院、 1007 patientsのコンサル。
で、
コンサル時間は、 11.2 (5.8) minutes。
情報伝達 6.8 (4.1) minutes
評価が 4.4 (2.7) minutes。
ああ、、、、
大学の時のケンカ依頼みたいなノリだわなあ。。。

うーん、、、
ま、コンサルも色々。。。
もっと深いコンサルが出来る麻酔科がいるといいけど。。。

ウチだと、
血小板が8000しかない動脈瘤のオペしていいっスか?
みたいなコンサルが来るわけ。
で、
他院の血液内科では、動脈瘤による消費性血小板低下の可能性がある、と。
、、、、
で、
ま、いろんなデータ見て、僕のコンサルの結論は、
ITPの診断は、データで確定できるものもあるけど、
除外診断的な側面もあるんで、
とりあえず、ステロイドと、グロブリン、やってみましょ?
それでダメなら、、、、
めっちゃやりたくないけど、、、
死んじゃう可能性相当高いぜの説明してやりますかあ〜、、でした。
で、
経過としては、、、、
血小板が、増えた。
ITPだったわけ。
血液内科の先生もね、
他所の病院の患者だし、そこまで真面目じゃないよね多分。ま、そして除外診断的な面が強いからね。
血小板が8000でやったら、まあ、死んじゃう手術であることもそんなわからんわけで、ね。
そういうのを正しく判断する、ってのが、
僕が思う麻酔科コンサル。
この患者、麻酔かけてくれますか?
見たいのはねえ、、、
コンサルと呼ぶ、、のは、質が、、、ねえ?




Association Between Changes in Postoperative Opioid Utilization and Long-Term Health Care Spending Among Surgical Patients With Chronic Opioid Utilization

周術期麻薬戦略の変化と、
慢性麻薬使用者頻度。

レトロ。
53,847 patients。
10手術。TKA、THA、腹腔鏡で、コロン、胆嚢、開腹で、胆嚢、腹腔鏡でアッペ、開腹でアッペ、カイザー、副鼻腔炎、TURP、マンマ。

慢性麻薬は、10処方以上、120日/1年以上使用。

三郡に分類。
最初の一年、手術前の一年、の比較で、
“stable” (20% change),
“increasing” (≥20% increase),
“decreasing” (≥20% decrease)。

年齢 62.0 ([SD] 13.1) 。
35,715 (66.3%)女子。

で、
16,961 (31.5%) patientsがStable。
15,463 (28.7%) が、“increasing,”。
21,423 (39.8%) は、“decreasing.”

で、
“increasing” patientsは、コスト増加。 ($37,437) 。
“stable” patients ($31,061),
“decreasing” ($29,990)。

ふうん、
オペしたら絶対増えるわけじゃないのね。
その辺が不明?ってか、
TKA、THAでは、原因が除去されるから、
その分いいのかね?
それ以外だと、、、、なんなんすかねえ?




The Burden of Coronavirus Disease 2019–Related Cases, Hospitalizations, and Mortality Based on Vaccination Status and Mandated Mask Use: Statewide Data From Wisconsin and Narrative Review of the Literature

えーと、ワクチンとコロナ。と、マスク。
July 2021。
フルワクチンで、 125.4/ 100,000
未接種で、369.2/ 100,000。
[OR] = 0.34, 95% [CI], 0.33–0.35; P < .001

入院は、
フル 4.9/ 100,000
未接種 18.2/ 100,000
OR = 0.27, 98% CI, 0.22–0.32; P < .001

死亡は、
フル  0.1/ 100,000
未接種  1.1/ 100,000
OR = 0.09, 95% CI, 0.03–0.29; P < .001

感染予防 (79%–100%)
入院 (87%–98%),
死亡  (96.7%–98%).

マスクも、予防効果あり。(≤70%.)

ま、
マスクしてワクチンする以外の道を選ぶ人は、
自分が病気になった時は多くを望んじゃいかん。
特別な薬など、ワクチン以上のものはないんだから。
人にうつすのも権利だと思ってるんでしょうし、、、、ね。




Maternal Intensive Care Unit Admission as an Indicator of Severe Acute Maternal Morbidity: A Population-Based Study

周産期母体ICU。
2540 母体でイベント。
population-based study (n = 182,309出産).

511 母体がICUへ。
2.8/ 1000出産。 (511/182,309; 95% [CI], 2.6-3.1);

15.5% (79/511)は、 95% CI, 12.4-18.9) は、ICU入室に、母体イベントクライテリアを満たさず。

母体イベントは、
元々既往あり  OR 2.13; 95% CI, 1.17-3.86
カイザー歴 OR, 3.12; 95% CI, 1.47-6.6
で多い。

母体イベントなしでのICUは、既存疾患の悪化など。

ま、それなりに、周術期イベントで、ICUって状況はあるんすね。
1000人に3人って、結構、高いっスよね⁈
コロナより全然高いわけっスからね。





Remote Ischemic Preconditioning Reduces Acute Kidney Injury After Cardiac Surgery: A Systematic Review and Meta-analysis of Randomized Controlled Trials

心臓手術領域で、
『 remote ischemic preconditioning (RIPC)』、って、
まだあんの⁈
もう、、、、終わったものかと。。。

評価は、MIや、AKIが多いっスね。

79 RCTs、 10,814 patients 。
の、メタ解析。

で、
MIには差がない。
(8.2% vs 9.7%; )
[RR] = 0.87, 95% [CI], 0.76–1.01, P = .07
でも、、、、結構ギリギリなんすね。

で、、、
AKI は、減る。
(22% vs 24.4%)
RR = 0.86, 95% CI, 0.77–0.97, P = .01, )
と言っても、、、、
臨床的に2%の差は、、、、意味があるんだろうか⁈

非高リスク患者でのサブ解析。
IMI頻度が下がる。
AKIは、吸入麻酔でだけ下がる。

ううん、、
そんな重症でないケースを、吸入麻酔でやる場合、
メリットが大きい。
、、、、、
なんのこっちゃい⁈
いや、最初はねえ、、、、衝撃を受けましたが、、、
もはや、ネタにしか感じんわあ。




Thrombin Generation in Cardiac Versus Noncardiac Surgical Cohorts

心臓、非心臓手術。50名づつ。
術前、術直後、Day1〜4に検査。

『endogenous thrombin potential (ETP)』は、
心臓では、 100%
非心臓では、2% 減少。

thrombin generationのパラメータは、
同様に、抑制。

ま、
心臓手術後はねえ、、、、
希釈と、凝固因子消失と、
トロンビン生成は少ないでしょうな。
ま、
データだけだと、相当な抑制なんすね。
でもまあ、、、、
よく知られた話ではありますが。




Comparison of a Nasal Mask and Traditional Nasal Cannula During Intravenous Anesthesia for Gastroscopy Procedures: A Randomized Controlled Trial

上部内視鏡鎮静。
鼻マスク?と鼻カニューラ。
574 patients。
カニューラ 282、鼻マスク 283 。

鼻マスクで、
低酸素は下がる。 (18.0% vs 27.7%)
[RR] = 0.65; 95% [CI], 0.48–0.89; P = .006

持続時間も。
18.0 seconds (10.0–38.8) vs 32.5 seconds (20.0–53.5)
difference –14.50; 95% CI, −22.82 to −1.34; P = .047

気道確保も。
(8.8% vs 19.1%; )
RR, 0.46; 95% CI, 0.30–0.73; P < .001

患者満足度も。
(96.1%vs 84.4%)
RR, 1.14; 95% CI, 1.08–1.20; P < .001

施行者満足度も。
(95.4% vs 81.9%)
RR, 1.17; 95% CI, 1.10–1.24; P < .001

うーん、、、、
HFNOとかも使われたりしますよねえ。
でもまあ、
1番安全なのは、、、、
鎮静しないこと、だとは思いますけどね。