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Association Between 3 Doses of mRNA COVID-19 Vaccine and Symptomatic Infection Caused by the SARS-CoV-2 Omicron and Delta Variants

ファイザー、モデルナ、3回後。
デルタ、オミクロン、に対する、有症状コロナ。
vs 未接種、 vs 2回接種。

23 391コロナ。 (13 098 Omicron; 10 293 Delta) 。 46 764 コントロール。
平均年齢, 40.3 [SD, 15.6] years; 42 050 [60.1%]女子。
余談ですが、、、、
最初の頃は、男子の感染が多かったけど、
今や女子の方が多めなのをちょくちょく見かけますなあ。

3回接種者の陽性は、
オミクロン 18.6% (n = 2441)
デルタ 6.6% (n = 679)

コントロールは、 39.7% (n = 18 587) 。
2回接種者は、 55.3% (n = 7245),
オミクロン 44.4% (n = 4570),
デルタ 41.6% (n = 19 456)。

未接種は、26.0% (n = 3412),
オミクロン 49.0% (n = 5044),
デルタ 18.6% (n = 8721)。

3回vs未接種。
オミクロン OR 0.33 (95% CI, 0.31-0.35)
デルタ  OR 0.065 (95% CI, 0.059-0.071)

3回vs2回。
オミクロン OR 0.34 (95% CI, 0.32-0.36)
デルタ OR 0.16 (95% CI, 0.14-0.17)

PCRのサイクル数は、3回で、2回より大きい。
(ウイルス量が少ない)
ま、、、、ちょっと1〜2サイクルですけど。
そしてそれが、臨床的に意味あるのかはわからないっスけど。

効果はまあ、
目に見えて落ちてはいるけど、
それでも立派な効果。
重症化は、もっと有効とされてるけん。
ま、、、、
2回打ってても、重症化して、逝ってしまうのも、
目に見えて、増えてはいますが、、、
でもまあ、、
前みたいに、助かりそうな人も助からない感は、ない気もするし、難しいですな。
逝ってしまうのは、逝ってしまいそうな人が、今回は多い
前は、、、、50〜60代でも逝ってしまわれたけん。。





Comparison of mRNA-1273 and BNT162b2 Vaccines on Breakthrough SARS-CoV-2 Infections, Hospitalizations, and Death During the Delta-Predominant Period

デルタ時期。
もう、答え合わせみたいなものですが。
しっかし、これだけ、変異種ってな違うんすねえ、
歴史上稀に見る凄い体験を人類はしてるわけで。。。

ほお、
2回打ち、デルタ、での比較かあ。
モデルナ、ファイザー比較も。

マジか、、、、8900、、、、万人。
USAの27%程度のデータ。。。
すげえ。。。

モデルナcohort (n = 62 628)は、
ファイザー cohort (n = 574 538)より、
高齢かつ、合併症持ちだった。

月々のブレイクスルー発生率は、
両郡で、 July〜 November 2021 にかけて、増加した。
ファイザーのがモデルナより、総じて発生が高かった。
2.8 vs 1.6 cases/ 1000 person-days( November)

マッチング後。
モデルナcohort (n = 62 584) は、
ファイザーcohort (n = 62 584) より、
ブレイクスルーが低かった。
HR, 0.85; 95% CI, 0.80-0.89

60日入院リスクは、
モデルナ 12.7% (392/3078)
ファイザー 13.3% (2489/18 737)

60日死亡は、
モデルナ 1.14% (35/3078)
ファイザー  1.10% (207/18 737)

マッチング比較で、
モデルナ (n = 3054) は、
ファイザー (n = 3054) より
60日入院が低い。(HR, 0.80; 95% CI, 0.70-0.91).

死亡は、傾向はあるが有意差無し。
(HR, 0.79; 95% CI, 0.50-1.23).
だった。

ん。
同じなようで、モデルナ最強説は、ほぼ確実に。
心筋炎の副作用が、一人歩き。。。

安全性に優れたファイザーは、60歳以下
60歳以上は、モデルナ、か、ゼネカ一回のモデルナか、
が、後方視すると理論的にはいいんすかね。
理論の世界ですが、、、、
人には感情があるんでねえ、難しい。




Booster Vaccination to Prevent COVID-19 in the Era of Omicron
An Effective Part of a Layered Public Health Approach

コロナ3年。
当初、モデルナ、ファイザーのワクチンは、
感染を90%以上抑制する、ってことでした。

デルタ、は去年の夏、、、か。
で、今年の冬はオミクロン。
これらの感染力は強く、
ブレイクスルー感染が目立つように。

3回うてば、
デルタに対しては、有症状限定ですが、
90%以上の抑制効果を持つけど、
オミクロンには、60%台の効果しかないんすもんね。
ウイルスってなすごいわ。

ウチの4歳児も、
最強のバイ菌は⁈って聞くと、
オミクロン、言いますよ。
バイキンマンじゃなくて、、、。

先のStudyでは、2回接種の検討が甘いと。
ま、2回止まりの国が多いですし。
で、
月々の増えるORから計算すると、
2回接種終了後、
4〜6ヶ月経過で、
オミクロンに対する防衛効果は、ほぼほぼなくなる計算と。
むう、、、、
多くの国が、効果がなくなる頃にオミクロンの襲撃を受けたんすね。。。

多くの国で、ワクチン未接種の人を中心にパンデミックは続行中。
世界的には、
あまりにオミクロンが流行している為、
重症化を防ぐための接種、と言うワクチンの新しいメッセージが、国民に届かない、と言う案件が浮上してるらしいです。

しっかし、まだ一回も打ててない国の情報とかって、最近あんまみませんが、流石に一回は打てたのかな?
きっと、、、、まだいるんでしょうけど、、、。
一方、先進国の合併症持ち高齢者達のブースターしたい気持ちもわかるし。
でもねえ、
ワクチン打ってない人間でまた、新しい、変異種ができて、、、
最終兵器みたいなのが出るのが1番こわい。
もう、イタチごっこやめましょう。





Diagnosis and Treatment of Acute Coronary Syndromes
A Review

ACSと言う概念は、まだ新しいっスよね。
すごい浸透率っす。
STEMI、non-STEMI (NSTEMI), unstable angina.
の3つをさす事が多いっスね。

毎年、世界中で、700万人がACSになると言われています。

安静時胸部違和感、は最も多い症状で、
男女とも75%程度であります。
ただ、
男子の 40% 、女子の 48% は、
非特異的症状で受診しています。

ACSの可能性がある場合、
受診後 10 minutes以内に、ECGを取り、
STEMI、NSTE-ACS、の鑑別をする。

常識ですが、STEMIは、完全な虚血、
であり、ACSの 30% を締めます。

それ以外の NSTE-ACS, が、 70% 。
これは不完全、部分的な虚血です。
ST低下(31%),
T波陰性化(12%),
両方(16%),
どっちもない (41%).
のECG変化があります。

STEMI, であれば、
120分以内に、PCIで再還流させると、
死亡率を9% to 7%へ、低下させると。
え、そんなもんなの? もっと下がるんだと思ってたが⁈

120分以内のPCIが不可能なら、
血栓溶解治療、 alteplase, reteplase, tenecteplase、
のフルDoseを、禁忌のない75歳以下に、
75歳以上であれば、Half Doseを、投与する。
その後、
24時間以内のPCIを検討する。

NSTEMI. の診断に、Tropは必要です。
即座にCAGを行い、
その後、24〜48時間以内に、PCIかCABGを行うと、
死亡が、6.5% to 4.9%.へ減少すると。

ま、Speed命っすよね。




COVID-19 and Blood Donation

日本の輸血は大丈夫かね?
USAでは、過去10年で最悪の状況。
パンデミック前より10%低下。

もうちょっとすると、
病院からの要望の1/4の血液しか出せない状況になると。

ま、、、
そうなるわなあ。。。。
売血ですら、ね。
日本なんか善意だけ。
ほんと、偉い人達に支えられて。。。。

悪い人もいるけど、
素晴らしい日本人って、まだ居ることに、
元気をもらえますよ。。。