AA2月 | 犬好き麻酔科医ブログ

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海外臨床留学麻酔Dog、カブリオレのお送りする、
最新論文から、医療の未来像まで。
日々精進。

Development, Validation, and Results of a Survey of Personal Electronic Device Use Among 299 Anesthesia Providers From a Single Institution

ま、時代でしょ。
オペ室で電子機器(iPhoneとか)使用は、
テキストメッセージ 24%
電話 5%
インターネット 11%

オペ室の外での使用は
テキスト  88%
電話 26%
インターネット  63%

ま、
時代っすわ。
僕もオペ室でもICUでも、
空き時間とか、落ち着いた時とか、ポンプ中とか、
ブログしたり、たまにYahoo見たりするもんねえ。
そんな時代さね。


Multidimensional Perioperative Recovery Trajectories in a Mixed Surgical Cohort: A Longitudinal Cluster Analysis Utilizing National Institutes of Health Patient-Reported Outcome Measurement Information System Measures

術後痛の話か。
痛みは、人によって異なるし、
受ける手術、術前の痛み、が大きな因子。
術後痛の経過は結構違う。
それに伴い、メンタル的なものも異なってくる。

手術患者は、 (n = 402):
社会心理的な因子で、3つに分けられた。
low (35%), average (47%), high (18%) 。

TKA、脊椎、術前麻薬、痛みスコア高い、
だと、Lowになることが多い。
その場合、
6ヶ月後でも身体、精神、両方とも改善しきっていない状態と。

average だと、6ヶ月で改善。

high だと、
早く戻って、6ヶ月で、前より良いことも。

6ヶ月の間中、Lowで、麻薬使用多い。
Aveは、最初の1ヶ月は、麻薬使ってたが、
6ヶ月後、Highと比べて差がない状態へ。

ま、、、、
ベースの麻薬が一番じゃね?という感じもしますが。
痛み、メンタル、
術後の介入因子ですわな。


Multicenter Study Evaluating Nitrous Oxide Use for Labor Analgesia at High- and Low-Altitude Institutions

へええ〜。
出産時の痛み止めに笑気、使うのはまあ、あることはあるんだろうけど、
USAでは、Now Increasing‼︎だって。
最も使用頻度が高い鎮痛方、だってさ。
なんで⁈

レトロ、3施設。
50% N2O 。
コレで不十分な率を見る。
副作用を見る。

1856名 (age 18–50) 。
笑気以外への変更は施設差はなかった。
[aOR], 1.13; 95% [CI], 0.90–1.42; P = .3

が、頻度が低い病院で、変更先に選ばれるのは、
神経ブロック(硬膜外メイン)
 aOR, 3.03; 95% CI, 1.59–5.88
で、
あった。

頻度が高い施設での変更先は、
不十分な疼痛が多かった。
(aOR, 2.19; 95% CI, 1.14–4.21)

頻度が低い施設では副作用が多かった。
(aOR, 2.13; 95% CI, 1.45–3.12).
ま、硬膜外使う分だろうね。

新生児に問題はなし。

ううん、、、
そうなんすねえ。
USAでは、笑気かあ〜。
日本じゃ、見たことないなあ〜、やってんのかなあ?
硬膜外無痛分娩にもね、
色々、悪いデータも出てきて、
なんもなしが、、、、
耐えれるなら一番な気がしますけど、?
笑気も長期に元気で平気〜、
となるんすかねえ?


Effective Dose of Prophylactic Oxytocin Infusion During Cesarean Delivery in 90% Population of Nonlaboring Patients With Preeclampsia Receiving Magnesium Sulfate Therapy and Normotensives: An Up-Down Sequential Allocation Dose-Response Study

帝王切開。
Mg使用患者の、オキシトシン適量、と。
で、
オキシトシンは、倍くらい必要で、
それに伴う低血圧頻度も上昇したと、さ。
Doseに関しては、
24.9 IU/h [95% {CI}, 22.4–27.5]と
13.9 IU/h [95% CI, 12.4–15.5]。
今の僕には、、、、
関係ないけどね。
1A10かね。もう覚えてないわあ〜。


The Relation Between Mean Arterial Pressure and Cardiac Index in Major Abdominal Surgery Patients: A Prospective Observational Cohort Study

腹部Major手術患者。
平均血圧と、心拍出量の関連。

今や、血圧一強時代ですけどね、
その前は、血流vs血圧時代がありました。
まだ、虎視眈々と復権は狙ってると思いますよ。
僕も血圧が一番だとは思うけど、
血流は考えんと、アカンことは自明だと思います。

前向き観察100名。
で、
CIは、平均血圧1増えるごとに、
0.014 L/min/m−2 増えるとな。
ただコレは、
95%信頼区画 −0.03 and 0.03
を満たさず。
臨床的に、意味がある相互関係はない、と。
この辺の統計はわかりません。。。。

ま、
結論だけ。
平均血圧と心拍出には関連がなく、
血圧管理=血流維持とはならない。
、、、、、
、、、、、
当然、デス。
でも、
当然なのに、ここ数年のデータは、
血圧維持=予後Good、なんですよ。
それが何個も。
解せないけど、、、
認めざるを得ないレベルで。
ま、、、、
どんでん返しは、あり得ると見てはいますけど、、、
それでも、
術中、術後の血圧を下げていい道理にはならん。
血圧維持しつつ、血流も考慮、できるように、
今後の管理は進んでいくんでしょうな。
どっちか、じゃなく、共存っす。



Association Between Health Literacy and Enhanced Recovery After Surgery Protocol Adherence and Postoperative Outcomes Among Patients Undergoing Colorectal Cancer Surgery: A Prospective Cohort Study

健康リテラシー。
ま、患者の健康インテリジェンス的な評価?

コレが高い人(40%)
ERASの遵守率が高い、
低い人(60%)と低い。

結果、予後は、リテラシーが高い人でいい。
って感じ。
で、
遵守に、術後ガムを噛む、ってのが入ってる。
もう、そういう時代っすかあ。
ウチもあってもいい気がするよね〜。

まあ、
何をやるにも患者次第ですわなあ。
リテラシー低い人だけで、Studyしたら、
差が出るもんも出なかったりしてね。




Association Between Body Mass Index and Outcomes in Venoarterial Extracorporeal Membrane Oxygenation

VA EcmoとBMI。

355名。
61.7% で離脱。
45.5% は30日生存
38.9% は生存退院。

で、、、、、
BMIに差はないっす〜って。
そんだけ。



Oxygen Saturation and Postoperative Mortality in Patients With Acute Ischemic Stroke Treated by Endovascular Thrombectomy

虚血Stroke、血管内治療、患者と、
Sat、が死亡に関連⁈
再環流性のダメージの心配っすかね。
全身麻酔と、局所麻酔で、、、比較すんの?
ううん、、、
Sat以外にも、影響因子はあるだろうけど、、、、
あくまで、Sat、、、からの影響を調べると。

358 patients。
全身麻酔 104 (29%)
局所麻酔 254 (71%)
で、
院内死亡は、19% vs 5% (P <.001).

で、
全身麻酔患者は、
PaO2高値の期間が、局所の1.6倍。

PaO2真ん中と比較して、
高いと、死亡は高い。 OR 3.8 (2.1, 6.9)
低いと傾向だけ差はない。OR 1.8 [0.9, 3.4];

彼ら的には、、、、
全身麻酔と局所麻酔で死亡が異なる理由は、
PaO2がその因子だと、考えられると。

ただ、PaO2を入れても入れなくても、
全身麻酔、局所麻酔での死亡は、
OR 2.1 [0.9–4.9])
OR 2.2 [1.0–5.1]),
で変わらんから、
そんなに影響してない可能性もあると。

うーん、、、、
PaO2が高いと、死亡が多いかは置いておいて、、、、ねえ。
全身麻酔のが死亡が多い、のは確からしい。
是非是非、是非、局所麻酔でやっていただきたいっすね‼︎
賛成‼︎




Cognitive Recovery by Decade in Healthy 40- to 80-Year-Old Volunteers After Anesthesia Without Surgery

おおおおお‼︎
やっちまったなあ!
ボランティア。
手術無しで、全身麻酔。
で、
その後の認識力の改善程度を見る、という凄技。

40 to 80 years。71名。
中央値は、 58.5 years。

麻酔後60分。
ベースまで改善していたのは、36/ 69 (52%)。

1日経過時点。
ベースまで改善したのは、 63/ 69 (91%)。

40〜49歳をベース。
50 to 59 years,HR 1.41 (0.50–4.03);
60 to 69 years,HR 1.03 (0.35–3.00);
70 to 80 years, HR 0.69 (0.25–1.88).
ほお、
驚くべき?差がないっすな。

結論は、
麻酔からの回復は早く、
術後、認識力低下が長く続くのは麻酔単独の影響ではない可能性と。

うーん、
術後、1時間で50%
1日で、90%の回復を遅くない、と言っていいのか、、、。
でもまあ、
長期には関与せずなのかね。
ま、せん妄とかが、局所麻酔でも同じくらい起きるからねえ。
年齢、、、、も、麻酔単独だと差がないんすねえ。
ま、
一つの面白いデータっすね。



Real-Time Ultrasound–Guided Versus Ultrasound-Assisted Spinal Anesthesia in Elderly Patients With Hip Fractures: A Randomized Controlled Trial

Spinal麻酔と、超音波ねえ。
ずーっと超音波vs 超音波で当たりをつけとく作戦。

初回成功  (80.7% vs 52.6%; )
first-pass success rate (63.2% vs 31.6%;)
へえ〜、、、、
ずーっと使ってる方が、、、、低い。

ま、、、あんまやらんかな〜。




Low-Concentration Norepinephrine Infusion for Major Surgery: A Safety and Feasibility Pilot Randomized Controlled Trial

低血圧がダメな時代。
輸液も大量は好まれない。
で、やっぱ、ノルアドですよね〜。
末梢静脈からのノルアド。
ま、僕は普通にやってますが、
いつも、1A/20ml。
文献的には確か、1A/50mlとかのがいいんだったよね。

で、安全性比較。
low-concentration (10 µg/mL) とプラセボ。

で、
副作用なし。
血圧は、 120 ± 12.6vs 115 ± 14.9

最低Keepと決めた収縮気圧との差は、
10.0 ± 12.7 vs 2.9 ± 14.7
difference 7.1 (95%CI, 0.2–14.0) 。

ん、
今回は安全性だけ。
10μg/mlだと、
0.5A/50mlですね。。。
ま、
今後、もうちょい濃くても安全と出て欲しいところ。
流石に、、、、効きが、、、この濃度だと。。。

以上。