ワンワンの月の始まり。 | 犬好き麻酔科医ブログ

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11月はワンワンの月。
そろそろ慌ただしくなってくるシーズンすわ。
今年はまだ、平和だけどね。
あったかいのかな、今年の冬。




One-Year Outcomes after PCI Strategies in Cardiogenic Shock

AMI患者に、
責任病変だけのPCIをするか、残りの狭窄部位も一気にやってしまうか、noRCTで、
以前、報告されたのは30日予後。
死亡+透析は、
45.9% 🆚 55.4%
で、責任病変だけに分があった。

今回は1年後の報告。
だいたい、、、、1年報告って、最初の30日の結果を周到するよね〜。
この後5年報告とか出てもそうだろうけど。
稀にね、CABがのとか、時間とともに差が出るのもあるが。
で、、、、
死亡は、
責任病変群 172 /344 patients (50.0%)
全部群 194 / 341 patients (56.9%)
RR 0.88; 95% [CI], 0.76 to 1.01

再度のMIは、
責任病変 1.7%
全部 2.1%
RR, 0.85; 95% CI, 0.29 to 2.50

複合だと、
50.9% vs 58.4%,
RR, 0.87; 95% CI, 0.76 to 1.00

再度の血行再建は、
32.3% vs. 9.4%;
RR 3.44; 95% CI, 2.39 to 4.95)
で、責任病変で多い。

再入院、心不全も増える。
5.2% vs. 1.2%;
RR 4.46; 95% CI, 1.53 to 13.04).
だって。

むう。。。。
ギリギリ、有意差が出ないのね。
珍しい。
ギリギリ有意差があるStudyはよく見るけど。。。
逆に信憑性があると。
でもまあ、有意差がなくてもねえ、、、
死亡率で7%違うとねえ。。。



Intravenous Iron in Patients Undergoing Maintenance Hemodialysis

維持透析患者に、Fe剤、、、、か。
ありがちな光景だが、効果は確かにそんなに知らんなあ。

多施設RCT。
HighDose Fe剤。
(月々400 mg静脈血注射。フェリチンが>700 μg 、又は、トランスフェリン飽和度 ≥40%となるまで),
LowDose Fe剤。
(月々 0 〜400 mg静脈注射。フェリチン <200 μg 、又は、トランスフェリン飽和度<20%で、Feを開始する).

primary end point は、
複合で、非致死的MI、Stroke、心不全入院、死亡、)
secondary end points で、
死亡、感染、エリスロポエチン使用、など。

で、っm
2141 patients。
High 1093 patients
Low 1048 。

Followが2年ちょい。

Fe剤投与中央値は、
High群は、264 mg (200 to 336),
Low 145 mg (100 to 190)

エリスロポエチン投与は、
29,757 IU vs 38,805 IU
(median difference, −7539 IU; 95% [CI], −9485 to −5582).

Primaryは、
Highの、333 patients (30.5%)
Lowの、 343 (32.7%)
HR, 0.88; 95% CI, 0.76 to 1.03; P<0.001 for noninferiority).

イベントの数は、
456 vs 538
RR, 0.78; 95% CI, 0.66 to 0.92

感染は変わらず。

ふうむ。
主だった予後は変えず。。。
が、
エリスロポエチン高いけん。
その投与量を減らすってな、経済的には意味を持つんかな?