魔法の正体見たり!!! | 犬好き麻酔科医ブログ

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海外臨床留学麻酔Dog、カブリオレのお送りする、
最新論文から、医療の未来像まで。
日々精進。

Waljee AK, Rogers MA, Lin P, et al. Short term use of oral corticosteroids and related harms among adults in the United States: population based cohort study. BMJ.



Objective
短期間の経口ステロイド投与。
そんな魔法もあるでしょう。
静脈投与の魔法のが多い気がしますが。
でも、それによる副作用は、
少ない、
という一言で片付けてて本当にいいの?

Design
レトロコホート。
対象は、18-64歳。

Main outcome は、
短期間の(30日以内と定義)経口ステロイドが、
副作用の頻度に差があるか、ってStudy。

Results
3年の外来患者データで、
一千万人以上の中で、21%に、少なくとも一回ステロイドが投与された。
高齢者、女性、白人、地域性、に処方の差があった。

最も多い処方理由は、
上気道感染、脊椎不調、アレルギー、だった。

処方から30日以内に、
Sepsis頻度が増加。
RR 5.30, 95% confidence interval 3.80 to 7.41

静脈血栓が増加。
RR 3.33, 2.78 to 3.99

骨折が増加。
RR 1.87, 1.69 to 2.07

これらの影響は、31-90日では消失した。

リスクは、
PSL換算で、1日20mg 以下だと、
Sepsis 、 RR 4.02
静脈血栓、 RR 3.61
骨折、 RR 1.83
だった。

Conclusion
マジで〜。スゲエ結果だぜ〜。
USAの外来患者の5人に1人以上は、経口ステロイドを処方されている。
で、
無害、、、、、と思われてたけど、、、、、
Sepsis、血栓、骨折、を増やしている!!!


地味ですが、
コレはすごい結果ですぞ〜!!!