制限?自由?、ファジー〜〜。 | 犬好き麻酔科医ブログ

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きずけば、、、もうこんな時間か。。。
RBCのことが、JAMAに。


Transfusion of Red Blood Cells

RBC輸血って、すっごいいっぱいされてる。
昔と比べ、安全で、
副作用は、0.24% 、
命に関わる副作用は、100万辺りで、15.1 だって。
(7-8万件に一回、、、か。少なくなったモンだ


そんな中、ガイドライン的な、推奨?

Clinical Practice Guidelines From the AABB
Red Blood Cell Transfusion Thresholds and Storage


Importance
1億単位もの輸血製剤が、世界中では使用されている。
ただ、、、RBCの適応や、適正保存期間、共にハッキリはしてない。

Objective
血行動態安定の患者に対し、
RBC輸血域値決定を決めるべく、調査がされた。
保存期間も、同時に調査がされた。

Evidence Review
Hb域値に関しては、
31 RCTs (12 587 participants)で、
制限輸血 (Hb7-8以下で輸血開始)
自由輸血 (Hb9-10以下で輸血開始)
が、比較された。

結論的には、、、
死亡、MIなど、大きなOutcomeに、影響無し、と。

保存期間に関しては、
13 RCT( 5515 participants)で、
新鮮なRBCと、標準が比較され、
両者で差がないとされた。

Findings
個人に対し、RBC輸血する際、
Hb域値の他に、臨床状況、患者因子、代替え治療、など、
考慮すべき点は多々ある。
が、総じて述べてしまえば、差は特にない。

Recommendation
・重症であろうと、血行動態安定の場合、制限輸血、Hb7が推奨。
・ 整形外科、心臓外科、心臓合併症患者では、Hb8を推奨。
・Hb7-8で差はなさそう。

ACS患者、重度血小板低下、輸血依存性(透析など)、では、
制限輸血でいいのかの十分な情報はない。

Recommendation 2:
新鮮な(10日以内)輸血が、好ましい患者、は、
新生児含め、原則、存在しない。
保存期間内であれば、いつでもオッケー。

ま、、、
全部、知った話だと思いますが、、、

より細かい話だと、
心臓外科領域で、制限輸血が悪い場合があるかも、
とか、
あんだけ輸血保存期間が予後に関係するって話は、どこ行ったの?
とか、
NIRSとか、SvO2とかをガイドとした輸血とか、
最後は、結局、
個人個人、状況、状況、なんでしょ?
じゃあ、ガイドラインなんか、いらねーじゃん?
とか、
いろんな意見、あるでしょうが、、、。

いらない人には、するな、
必要な人には、そこまで厳密じゃな来てもいいよ、
くらいな、
ファジーな感じで、行きましょうか、ってことで。

おしまい。。。