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Ten-Year Outcomes After Coronary Artery Bypass Grafting According to Age in Patients With Heart Failure and Left Ventricular Systolic Dysfunction: An Analysis of the Extended Follow-Up of the STICH Trial (Surgical Treatment for Ischemic Heart Failure)


Circulationで、推されてますなぁ。

BACKGROUND:
高齢者ほど、心機能の低下した心不全冠動脈疾患が増えます。
虚血性心筋症で、年齢ごとに、
CABGと、薬物治療で、どの程度差があるんでしょう?

METHODS:
1212 patients (follow-up, 9.8 years)。
EF ≤35% で、CABGの候補者が、
CABGか、薬物かに分類される。
「 STICH trial」 (Surgical Treatment for Ischemic Heart Failure).

RESULTS:
平均年齢は、 60 years;
12% が女性。
36% が非白人。
ベースのEFは、 28%.

年齢ごとに、4分類がされる。
1, ≤54 years;
2 >54 and ≤60 years;
3, >60 and ≤67 years;
4, >67 years.

高齢者ほど、合併症が多かった。

薬物に分類された群で、
高齢者ほど、死亡が高かった。
(79% versus 60% for quartiles 4 and 1, P=0.005)

CABGに、分類された群でも、
高齢者ほど、死亡が高かった。
(68% versus 48% for quartiles 4 and 1, P<0.001).

一方、
心臓死亡は、薬物群で、年齢ごとに差はなし。
(53% versus 49% for quartiles 4 and 1, P=0.388)

CABG群でも、差はなし。
(39% versus 35% for quartiles 4 and 1, P=0.103).

心臓死亡が、全死亡の中で、若い〜高齢で、最も高い。
(79% versus 62%).

CABG 🆚 薬物の全死亡への差は、年齢と共に消失傾向。
(Pinteraction=0.062),

ただ、CABGは、心臓死亡は、全年齢で減らしそう。
(Pinteraction=0.307).

若い人ほど、CABGで、死亡は減りそう。
(Pinteraction=0.004).


CONCLUSIONS:
CABGは、若い人にほど、有効な治療手段だ。
それは、心機能が悪い場合でもね。
でも、年齢に関わらず、心臓死亡は減らす。
でも、超高齢だと、差はなくなってくるかもね?

って感じ。
ま、薬物、PCI、CABGとあってね、
それぞれ、利点欠点ありますから。
決めるのは、最後は患者さんですからね。
なんともいえんですけどね。
CABGの優位性が強い内にオペ、もあり、、か。
あ、、、、
病気にならない、
のが一番ですよ!!