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Use of Postoperative Peak Arterial Lactate Level to Predict Outcome After Cardiac Surgery


Lacと術後Outcomeは、せっせとデータでますな。

Objectives
術後最高値のLacと、短期、長期予後。

Design
レトロ。

Setting
1施設。

Participants
2004-2014に行われた心臓手術患者。 (n = 16,376).

Interventions
異なる手術ごと。

Measurements and Results
術後3日以内の最高値のLacで、分類。
コレと、予後の比較。

8460 patients (51.7%)で、Lacに測定無し。(Group1)
(無しってすげえな、、、)

残りの患者 (n = 7,916; 48.3%) は、最高値のLacに応じて、
<5 mmol/L (group 2),
5 to 10 mmol/L (group 3),
>10 mmol/L (group 4).
に、分類される。

早期死亡率は、それぞれ、
3.7%, 20.4%, 62.9% (p<0.0001).
ま、10超えると、結構ね、、、ヤバイ。

因みに、Group1の死亡率は、1.6%。

多変量解析でも
術後最高値のLacは、30日死亡の因子だった。
OR = 1.44 [1.39-1.48], p<0.001)

長期の死亡因子でもあった。
HR = 1.05 [1.01-1.10], p<0.025).

Conclusions
術後最高値のLacで、早期、後期死亡は予測できる、と。

そういう話。。。
ケチのつけようはいっぱいある。
何故、5以下、5-10、10以上で分けたか、を説明できん。
単に、キリがいいから、で分けるのは、医学的でないからね。
あと、3日以内の最高値、いうてもね、
術後12時間、長くても24時間以内が最高値だろーに。。。。
まだまだある。
Lac上昇は、組織低還流以外でも、起き得る。
特に心臓手術後の場合、Epiを始め、カテコラミンの影響がね。
だからね
ホントは、Lacと、ScvO2なり、INVOSなり、
併用して判断したいけどね。
ま、
数が多いから、取り敢えずいいか、的な感じの文献っすな。
ま、
術後Lacは4.4ってのが昔あったが、
今じゃ、それ以下でも、上がってさえいりゃあ、
なんか悪影響はありうる、ってのが常識?
なにかなあと。

ま、
そんな感じで。。。