国内での自動車販売数量の推移と今後の見通し、人口減少の影響は
国内の自動車市場は、長期的には縮小傾向ですが、急激に消滅する市場ではなく、今後も年間400万~450万台程度の大きな市場であり続ける可能性が高いと考えられます。
国内新車販売台数の推移(概算)
| 年代 | 年間販売台数 |
|---|---|
| 1990年頃 | 約780万台(ピーク) |
| 2000年頃 | 約590万台 |
| 2010年頃 | 約500万台 |
| 2019年 | 約520万台 |
| 2024年 | 約442万台 |
| 2025年 | 約457万台(前年比3.3%増) |
1990年のピークと比べると、約40%も市場が縮小しています。
なぜ減少しているのか
主な理由は4つあります。
- 人口減少・少子高齢化
若年層が減少し、新たに車を購入する人が少なくなっています。 - 若者の価値観の変化
車を所有するより、公共交通機関やカーシェアを利用する人が増えています。 - 車の耐久性向上
以前は7~8年で買い替える人が多かったものの、現在は10~15年以上乗るケースも珍しくありません。 - 都市部では車が必須ではない
東京・大阪などでは公共交通機関が発達しているため、車を持たない世帯も増えています。
人口減少の影響
人口減少は今後さらに大きな影響を与えます。
日本の人口は
- 約1億2,300万人(2025年国勢調査速報)
- 2040年には約1億1,000万人前後
- 2050年には約1億人程度
まで減少すると予測されています。特に20~40代の人口減少が大きく、自動車需要には逆風です。
しかし、悲観一色ではありません
国内市場を支える要因もあります。
- ハイブリッド車(HV)への買い替え需要
- 安全装備・自動運転機能の進化
- EVへの買い替え
- 地方では依然として車が生活必需品
これらにより、新車需要が完全になくなるわけではありません。
今後10年間の見通し
- 年間450万台前後で推移する可能性が高い
- 人口減少に伴い緩やかな減少は避けられない
- 販売台数の拡大よりも、1台当たりの付加価値向上(高価格化・ソフトウェア・コネクテッドサービス)が収益の中心になる
という方向性になるでしょう。自動車メーカー各社も、国内販売台数を大きく伸ばすより、海外市場や高付加価値車へのシフトを重視しています。国内新車登録台数は長期的に減少傾向が続くとの見方も業界資料で示されています。
特に日本では、人口減少が確実に進む一方で、自動車保有が不可欠な地方も多いため、「台数は減るが、一台当たりの価値は高まる」という市場へ変化していく可能性が高いでしょう。