あまりの不安げな表情に(ん?どうしたのかな?お腹でも痛いのかなぁ)と思いながら見ていたら、私の横にいたベビーカーの女性にその女の子が何か話しかけました。
私はとっさにイヤホンを外して会話を聞きました。
どうやら降りる駅が分からなくってしまった様子。
女の子の降りたい駅はもう7つ通り過ぎていました。
もう通り過ぎちゃったから次で降りて反対の駅に行かなきゃね、一緒に行ってあげるとその女性が言いました。
私も次の駅で降りるところだったので、ベビーカーを押しながら反対のホームに行くのはアップダウンが大変だろうと思い、もし良ければ私が代わりますと声をかけてみました。
するとその女性も助かりますと私にお願いしてくれました。
そして駅に着き私がバトンタッチをしその女の子を連れて反対側のホームに行きました。
女の子は最近引っ越してきて、まだ慣れていないとの事でした。
終始不安げな表情でしたがとても落ち着いていて、質問にもちゃんと答えられる状態でした。
そして反対のホームに着き、次の電車に乗れば大丈夫と教えました。
アナウンスを聞き取れるとの事だったし、駅の名前の文字も分かるとの事でした。
困ってる表情をしていたものの、泣きじゃくっているわけでは無くむしろちゃんと落ち着いてはいたし、こうやって大人に声をかけられる子だったので、一緒にその駅まで私も乗ってあげるのは辞めました。
ちゃんとアナウンスと案内を見ながら自分が降りたい駅がいつなのかをまた他の大人に聞いてみてねと助言をし、その子を電車に乗せました。
この女の子を見送った後、子供もこうやって試練を乗り越えるんだなぁとふと思いました。
子供は子供なりに壁にぶちあたったり、不安になったり、勇気を出して大人に声をかけてみたりと、あんな小さい体でひとり頑張ってるんだなぁと考えてしまいました。
私は小学生の頃、ひとりで電車なんか絶対乗れなかったなぁ。。