あの日から2年。
7月8日。
今年は、730人のわたしに。
しこりを見つけたとき、
これは悪いものだ、
と直感していながら、どこかで、
最後の最後に、
「harucoさん、乳がんなんかじゃありませんでした、
ごめんなさいね~、良かったわね!」
面談という名の告知その時に、
そう言われて全部がひっくり返って、
あっはっは~、いやぁ良かった良かった、
なんて言いながら病院を後にするんじゃないか。
そんな望みをどこかで持ってもいた。
夢なら覚めてくれと願い続け、
あたしは死なない、
死ねない、生きる生きる生きる!と、
毎日唱え続け、
そして泣かない日はなかった、
告知までの毎日。
乳がんになって、
いちばん辛かったのは、
自分に死が迫ってきたということよりも、
孤独、だった。
昨日まで普通に見えていた景色から、
色が消え、音が消え、
同じ空間にいても、声も届かない。
社会の全てから、はじかれ離脱し、
叫ぼうにも、どこに向かって叫べばいいのか、
声にならない叫びだけが、
どんどんどんどん胸を押しつぶしていった。
自分の病理よりも何よりも、
孤独が辛い、と、
それを聞いた実母には否定され、
孤独に苛まれていたわたしは、
とうとう気が狂ってしまったのかと、
精神がもうギリギリだと、
生まれて初めてそう感じた。
術後、「神さまのカルテ」を読んだ。
安曇さんの遺書のなかに、
「いちばん辛かったのは孤独だった」と。
それを読んで泣けて泣けて仕方がなかった。
わたしは間違っていなかった。
病気よりも何よりも、
孤独が辛いと思って何が悪い。
安曇さんの遺書は、
わたしを救ってくれた。
3年目を迎えたいまでも、
いまだに孤独を感じることもある。
わあっ!と声を上げて泣きたいことも。
でも、わたしはいま、
ひとりじゃない。
ブログを始めてからも2年。
数えきれないほど何度も、
ここで救われてきました。
ひとりじゃない、ということが、
どんなに嬉しいことか、力になることか、
癌になったことは辛いことだったけれども、
ここまでこれたのは、
ただただ、
ここから生まれた多くの交流のおかげです。
ありがとう。
ただただ、ありがとう。

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