タミヤのカウンタックLP400。

もう25年くらい前に催事限定品を買って積んでた奴。

 

説明書もコピー紙をホッチキス留めでデカールも付属しない。

前回ストラトスをXのガンディーニ氏追悼企画で作った流れで秘蔵のキットに手を付ける。

 

ざっくり仮組みしてみるとタイヤのハイトが低いのと車高が低すぎるのに違和感・・。

 

ボディもタミヤのはデフォルメ入ってると言われてるけどなんとなく既視感。

 

コレだ。

カウンタックの原初のスケッチ

 

面の捻りや抑揚が強調されてるこの感じ。

 

デザインモチーフは「プロペラ」

 

緩いカーブを持った面が微妙に捻りながら流れていく。

 

発表当時のカーグラの記事で「折り紙細工」とか揶揄されてたけど

こんなにもエモーショナルな面構成だったんだと再認識。

 

取り敢えずタイヤをジャンクパーツから適切なハイトのものを引っ張ってきて車高を調整してみる。

 

実車は年に一度位の頻度でイベントなどで見てるので脳内イメージ的にはこんな感じ。

 

カウンタック豆知識。

LP400Sの後期くらいからフロントスカットルの厚みが増している。

末期のアニバとかに比べてLP400がスリークに見えるのはけしてエアロパーツのせいだけでは無い。

 

キットはスーパーカーブーム当時のものなのでアチコチ手直ししたいところがある。

まずはペリスコープの開口。

 

エンジンフードのグリル類の開口やリアウィンドウ部の形状修正。

 

側面のグリルはメッシュ、天面は二重構造のスプリットスリット。

コレやっとけば塗装も楽になるんで一石二鳥。

 

NACAダクトの奥行きが無くて目立つんで・・

 

見えるとこまで延長する。

ちなみに実車はこのダクトの奥にガスフィラーキャップがある。

 

タミヤキットの一番のウィークポイント。

ドアピラーの形状が全然違う。

追求しだすとキリが無いんで筋彫りを変えて誤魔化した。

 

全体にざっくり黒吹いて・・。

 

黒が消えるまで研ぎだす。

別にこの工程はサーフェイサー使う必要なんか無い。

 

ボンヤリしてたディテールをシャキっとさせるために#320のペーパーで一皮剥いた状態。

 

番手上げながら研ぎ出していくのが面倒になったんで時短のためにサフを吹く。

クレオスの#1200をタップリと。

 

「サフは研ぐ」

#320の下地からサフ吹いたらサフの研ぎ出しは#3000のスポンジヤスリでも行けるんでかなりの時短になる。

 

今回は青系のメタリックで行こうとカラー選択に逡巡。

 

フィニッシャーズの限定色「フォレストグリーン」にしてみた。

クリア吹いてないのにこのツヤが吹きっぱなしで出る。

希釈の度合いがクレオスとかとは異なるけど使いこなせれば塗装が楽しくなってくる。

 

個人的にメタリック色にはクリア層がある方が好みなんでフィニッシャーズのオートクリアをオーバーコート。

これも吹きっぱなしで簡単に艶が出るんで重宝する。

 

内装を仮組みして色のバランスを見る。

成形色の赤みがかったタンがいい感じ。

 

マスキングして窓枠とか諸々の塗装。

 

今回、サイドシルの下半分くらいを艶消し黒で塗り分けてみた。

実車でもここが塗られてる個体があってボデイが薄く見えてよりシャープな印象になるかなと。

 

ウィンカーハウジングは説明書指示は銀だけど艶消し白にした。

 

モーターライズ故のシャーシの筒抜け具合を是正する。

 

後ろから見たときに左右で異なるのは気持ちが悪いんでプラ板箱組みで形状を揃える。

ちなみにこのスペースにモーター駆動のスパーギヤがあった。

 

エンジンはどうせフルディテールでは無いので目立つとこだけ塗り分け。

 

シャーシ裏はカウンタックの独特の駆動系がよくわかるんで塗り分け頑張ったw

完成したら裏返さない限り全然見えないけど。

 

エンジンフードのスプリットスリットは薄板に桁を貼って隙間を作る。

実車もこんな感じだった(一つずつ独立してるけど)

 

サイドのメッシュがバイアスなんでエッチングメッシュを贅沢な切り出し方しなければならない。

バイアス方向のメッシュ、需要有ると思うんだけどなぁ。

 

削り飛ばしたサイドマーカーは透明ランナーのナンバータグを切り出して一回り大きい薄板に貼り付ける再現。

塗り分け塗装も楽だしこれはやって良かった工作。

 

フロントのウィンカーは当時のイタリアではホワイトでも良かったんだけどアクセントになるんでオレンジにした。

ちなみに私の愛車もホワイトウィンカー。年式同じだしね。

 

ダッシュボードはそんなに頑張らなくても見栄えのするものはできる。

 

内装色は黒立ち上げしたタンの上にクリアオレンジをオーバーコート。

このあと艶消しクリアを吹いた。

 

カーペットはダークグレイで塗り分け。

 

V12をミッドに積みながらショートホイールベースにゴルフバックも入るリアトランクルームも備える驚異のエンジニアリング。

こういうのが視覚的に理解出来るのが模型のいいところ。

 

サイドマーカーちょっとオーバースケールだったか?

 

忘れちゃいけないベルトーネのプラークも貼り付けて・・。

 

完成!

 

作った人にしかわからない小細工をあれこれやってますが基本プロポーションは車高調整以外やっていません。

 

カウンタックの実車を見るときは基本見下ろすことになるんで真横のプロポーションをとやかく言っても始まらない。

 

成人男性のアイポイントでのアングル的にはこんな感じに映る。

 

これだと殆んど五体投地でのアングル。

 

しゃがんで見てコレくらい。

 

サイドウィンドウからテールランプ上端までの面の捻りがよく分かるこのアングルが個人的カウンタックのベストショット。

 

模型ならこうやって並べられるのも魅力。

 

やっぱりカッコイイなぁ。

 

次は何作ろう?