琵琶湖の東にある荒神山(標高284m)。この山頂近くにある荒神山古墳へ向かいます。
荒神山古墳
全長124mの前方後円墳
3段構築
葺石
埴輪
古墳時代前期末(4 世紀末)
荒神山展望台より琵琶湖
荒神山古墳は滋賀県で2番目に大きい前方後円墳。琵琶湖からも湖東平野からもよく目立っていたでしょう。
南から後円部
南から時計回りに1周します。
後円部:直径約80m・高さ約16m
前方部:長さ墳頂;約53m・一段目;約61m・高さ約10m
後円部の墳頂平坦面の中央付近に楕円形の窪地があり、埋葬施設の盗掘坑と考えられます。これまで行った4回の調査は、古墳の範囲確認が おもな目的であり、埋葬施設の調査は行っていないため、詳細は、よくわかって いません。
北東から手前が前方部・奥が後円部
くびれ部
荒神山古墳では、河原石で葺石がされ ていました。葺き方は2種類あり、1つ は「小口(こぐち)積み」で、葺石の小 口を外側に揃えるように下から上へ積ん で行く方法です。もう1つの葺き方は、 盛土に貼り付けるように覆う「貼石状」 の葺き方です。小口積みがより古相を示 していると言われており、荒神山古墳は 一部に小口積みを残しつつ、全体として は貼石状に葺く手法へ変化していると推 測されます。
この葺石が「小口(こぐち)積み」なのか、「貼石状」なのかは、わかりませんね・・・
南東から手前が後円部。奥が前方部
西側は道になっていて墳丘の形が曖昧ですが、東側は墳丘の形がよくわかります。
丘陵の尾根を整形して基底部とし、その上 に前方部・後円部に2段のテラスと墳頂平坦 面を設けた3段築成
埴輪は各テラスを中心に円筒埴輪(普通円筒埴輪・朝顔形円筒埴輪)・壺形埴 輪・形象埴輪(家形埴輪・蓋形埴輪・靫形埴輪・不明埴輪)が出土
近江地域で、多くの埴輪が並べられていたことが確認できる最古の前方後円墳 と考えられる
展望台の駐車場まで戻ってきました。ウワミズザクラが満開でした。