ヤマタチバナ | 古墳んぽ~古墳と野の草を観察しながら散歩

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あしひきの山橘の色に出でよ

 

語らひ継ぎて逢ふこともあらむ

 

春日王

 

<訳>

やまたちばなの紅い実のように、恋しているってはっきりと表しなさい

 

やりとりを重ねていくうちに、お逢いすることもできるだろうから

 

 

 

 

 

山橘はヤブコウジのこと。葉が橘の葉に似ていることから、山橘(ヤマタチバナ)と呼ばれたようです。


 

 

 

 

 

ヤブコウジ(藪柑子)

 

学名: Ardisia japonica

 

サクラソウ科ヤブコウジ属の常緑低木

 

高さは10 ~ 30cm

 

花期は7 ~ 8月

果実は10 ~ 11月に赤色に熟す

 

 

 

 

 

 

別名は十両といいます。縁起物として栽培されている方も多いと思います。

 

似たような赤い実をつける植物に、実のなる量から名前がつけられています。一両はアリドオシ、百両はカラタチバナ、千両はセンリョウ、万両はマンリョウ。億両というのもあって、ミヤマシキミだそうです。

 

 

 

 

この時代は恋は隠すものでした。それを「ユー、はっきりいっちゃいなよ!」なんてけしかける春日王(笑)

 

でも、赤い実がなる植物が多い中、小さくて数粒の実をつけるヤマタチバナを選んだ春日王はセンスが「グー」です。