間欠性跛行と腹圧運動 | セントラルたなか鍼灸院

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 こんにちは!セントラルたなか鍼灸院の古田です。昨晩は台風24号の影響で雨風がすごかったですね。皆さんの身の回りはいかがでしょうか。今朝は台風一過の晴天となっており、洗濯物を朝一番で干してきました。9月は雨の日が多かったですし、今日のような晴れの日を有効に使っていきたいものです。

 

 さて、皆さんは腰部脊柱管狭窄症(以下、脊柱管狭窄症)の事を知っていますか?脊椎(背骨)の中を通過する脊柱管(神経の通り道)が狭くなり、神経や血管が圧迫されて足腰の痛みやしびれの他、間欠性跛行(こま切れにしか歩けない)という症状が現れます。間欠性跛行が起こると、外出が困難になり、買い物に行くのにも支障をきたします。そのため、できる限り早期に対策を講じる必要があります。

ところで、脊柱管狭窄症を患っている方の多くに、ある共通した特徴が見られます。それは、背骨に対し骨盤の位置が前に寄っている事です。

 元々人間の背骨は、横から見ると緩やかなS字カーブを描き、脊椎にかかる負荷を分散しています。ところが、脊柱管狭窄症の患者様の多くはS字カーブが崩れ、背骨全体のバランスを取ろうとして胸椎(背骨の胸の部分)の後弯が大きくなって猫背になったりしてくるのです。

こうしたことから、脊柱管狭窄症による間欠性跛行を改善するためには前に寄った骨盤を正しい位置に戻す事が必要です。そこで、誰でも簡単にできる体操としておすすめしたいのが「腹圧運動」です。

  この運動は仰向けに寝て膝を90度に曲げ、お腹を凹ませながら腰を床に押しつける簡単な体操です。これを行えば、背骨や骨盤を支えているお腹や臀部の筋肉が強化され、骨盤が正常な位置に近づきます。すると、腰椎(背骨の腰の部分)周辺で挟まっていた脊柱管が拡がりやすくなり血管や神経の圧迫が軽減し神経の働きが良くなります。その結果、間欠性跛行が起こりにくくなります。

 腹圧運動を行う前には準備体操として背中のストレッチも行います。このストレッチを行うと背中の筋肉の柔軟性が高まり腹圧運動の効果がアップします。当院に通院されている患者様にこの方法をお伝えし施術を継続しながら自宅でやってもらった所、多くの方で「歩ける距離が伸びた」「背中が真っすぐ伸びるようになった」等の声を頂いています。効果に個人差はありますが、是非おすすめします。

 

準備体操(背中のストレッチ)

 

 

四つんばいの姿勢(①)から、身体の中心を意識しながら背中周辺の筋肉を伸ばしていき、②の姿勢を10秒保つ。これを10回繰り返す。

 

 

腹圧運動

 

①床の上に膝を90度に曲げて仰向けに寝る。

②①の姿勢で、お腹を凹ませながら腰を床にくっつけるように10秒間押しつける。これを10回繰り返す。

 

行う際のポイント

・10回を1セットとして1日1セットから始める。慣れてきたらセット数を増やし、1日3セットを目標にする。