老健であるが老健では無い | 介護職員の本音 「認知症介護を楽しく乗り切ろう」

介護職員の本音 「認知症介護を楽しく乗り切ろう」

世間の介護事情や認知症介護についてあれこれ言いあう場。政府だけに頼らず手っ取り早く現場を変えられるのは介護職員です。

つくずく自分は一般棟の介護は向いていないと感じます。
今の職場に転職してきて、最初の1年間は一般棟の勤務でした。

毎日単調な身体介護で明け暮れ、意思疎通も普通にできる利用者ばかりなので、これと言った問題を感じないまま毎日働いている…
きっと一般棟でも一般棟における様々な問題点や改善すべく課題はあるんだろうけど、興味なかった現場だったので、そんなこと考えもしなかったんでしょうね。

やっぱり辞めようかな〜と考えていたその時に、認知症棟の異動が決まったのでホッとしたことを覚えています。
σ^_^;



また看護師の資格を持っていながら介護士として働いている職員もいます。
その職員いわく…
「自分は看護の仕事より介護が向いている」

私からすると給料だって介護士よりズッと良いし、看護をしながらだって介護に携わることはできると思うんだけど…

でも介護士を選んだ…

きっと私が考えないような思いがあるんでしょうね。



それぞれに適した環境が介護にはある。


介護の現場には色々な施設があります。
特別養護老人ホーム
介護老人福祉施設
介護付き有料老人ホーム
グループホーム
デイサービス
デイケア
その他あり。

それぞれの介護の役割は違っているので、考えることは違うけど、基本的にはやることは変わりません。
いわゆる三大介護がメインになります。

この三大介護が軸となり各部署に要求される知識とスキルが職員に要求されるのですが、認知症棟では介護予防を始め、他の疾患と認知症の影響を考えたり、生活環境や薬の副作用で起きるBPSDを掘り下げたり様々です。
私はこれが好きで認知症棟に合っていると思っています。

答えが見つからないところから答えに近ずけて行くところ…




また在宅復帰に向け、PTと協働して働く事が好きな職員も私の職場にはいます。
看護師でありながら積極的に生活リハに働きかけ、いかにその利用者のADLを向上させるかを医療とリハビリとの垣根を越えて在宅復帰にちからを注ぐ者も。



また特に何の目標も無く三大介護に明け暮れる職員もいます。
目標も無いと言ったら語弊になりますが、とにかくその利用者の力になりたいと思っているんでしょうね。
それはそれで悪いことではありません。


しかしリハビリに力を注ぎ、ADLを改善させて在宅復帰を目指したい職員や、認知症予防やBPSD改善に力を注ぎ、いかにQOLを向上させるかと願う職員は圧倒的に少ないです。





こうなると少数派の考えを持つ職員の行き場が無くなって来ます。


自分が目指したい介護と違うなぁ……………
(−_−;)



先日もそうでしたが、在宅復帰を目指せないリハビリ科ならリハビリをやっている意味がないとリハ科の管理者が私に相談してきました。

また在宅復帰を目指せない老健なら辞めたいと言ってきた看護師もいます。




私の職場は老健なので基本は在宅復帰を目指す訳なのですが、加算型の老健なので在宅復帰をする利用者は極わずかですからね。





経営側も在宅復帰を謳っていますが、実際の家族側は在宅復帰を望まないケースがほとんどなので、利用者の入居は長期化するばかりです。




そうなると我々介護職員に要求されることはやっぱり三大介護だけが中心になってしまうのも無理はないのかもしれませんね。

( ;´Д`)