精神科入院は敗北感しかない | 介護職員の本音 「認知症介護を楽しく乗り切ろう」

介護職員の本音 「認知症介護を楽しく乗り切ろう」

世間の介護事情や認知症介護についてあれこれ言いあう場。政府だけに頼らず手っ取り早く現場を変えられるのは介護職員です。

さて今日から精神科入院へと着々と準備が始まりました。


うちの老健ではもう限界…
ケアする利用者は一人だけでは無いので…
(詳しい経緯は昨日のブログで…)


私から言わせればたった一人の利用者の為の介護なら、どんなにBPSDが強くても、穏やかな生活を提供することは難しく無いと考えています。


でも認知症棟には50人の利用者からなる高齢者が生活しています。
一人の利用者のためだけに一日中付き添う訳にはいかないのです。


私は精神科に入院する利用者が出た時は、いつも敗北感で一杯になります。
それは看護師も同じ気持ちでしょう。




でも本当に精神科に入院となれば、その利用者の状態は良くなるのでしょうか……………?
最初は拘束されるでしょうし…


今まで数人の利用者が精神科へと入院になったケースはありますが、その後、今の老健に戻って来た試しはありません。

ケアマネですらその後の状況は解らないみたいです。



確かに老健にいるよりは治療の幅も広がるでしょうし、薬の調整の制限も無いでしょう。
老健では薬価の問題で高額な薬は使えませんから。



入院することがその利用者の為になるなら私たちも嬉しいです。
でも本当にその利用者の状態が良くなり、BPSDの改善が出来るのかな〜。

入院しても結局は副作用もあって、ADLも低下してしまうのであるならば、うちの老健で同じような処置をしても良かったんではないかと思ってしまいます。




何をもって良しとするか…

人は副作用によるドラックロックは悪だと考える人が多いです。私も以前はそうでした……………


しかしこの考えも最近は少し変わって来ました。

施設の医師が言った言葉…

最初から薬で拘束することを目的とするならば、それは禁止されている拘束にあたります。
しかし拘束を目的とせず、あくまでも利用者の生活を改善するために薬を使った結果が副作用となってしまった場合には拘束には当たらない…
後はじっくり薬の調整をするしかないんだ…


この言葉は胸に刺さりました。






薬の効果については今も私は否定的です。
出来るなら薬は使いたく無い。

でも介護部長が言ったように、二つに一つを選ぶしか無いなら、ある程度の副作用のリスクもありなのかもしれませんね。