認知症の理解不足で起きる事故とは? | 介護職員の本音 「認知症介護を楽しく乗り切ろう」

介護職員の本音 「認知症介護を楽しく乗り切ろう」

世間の介護事情や認知症介護についてあれこれ言いあう場。政府だけに頼らず手っ取り早く現場を変えられるのは介護職員です。

介護事故は我々介護職員をおおいに悩ませる問題ですね。


特に認知症利用者の事故は独特な事故が多いです。

私は認知症利用者の事故については大半が職員の対応の不味さにより事故が起きると思っています。
勿論どうにも防ぎようもない事故もあります。
我々だって生活上、転んだり、指を切ったり、擦りむいたり、時には身に覚えのない痣もありますよね。

また高齢者は、身体的能力低下や判断力の低下により、若い我々よりも転倒、擦り剥け、切り傷、身に覚えのない痣はついて回ります。

これを防ぐには、何もやるな。動くな。と言っていると同じです。

もしかしたら皆さんも数分後には、どこか体をぶつけて痣になる可能性はあるのですから…

介護の世界では、このような日常でも起きる事故の事を、生活事故とも言う場合もありますが、我々介護職員が最も気を付けなければならないのは、介助中の事故と、我々の対応が適切でない事で不穏になり、起きてしまう事故です。


とくに適切でない対応で起きる事故とはスピーチロックやドラックロックなどがあります。
スピーチロック、ドラックロックとは簡単に説明すると拘束のことです。

「ちょっと待てて! さっき行きましたよ ! またですか? 座ってて下さい。 ダメですよ。 さっきも言いましたよね。」
または睡眠導入剤、神経精神剤系などの安定剤副作用により身体の自由を奪うもの。



認知症利用者の対応については、なかなか自分の意思表示、コミュニケーションが上手くいかないことが利用者にストレスになり、ソワソワ、イライラから徘徊、頻尿、異食、立位頻回、多動等、例を上げたら切りがありません。


その結果が事故に繋がるのです。(T ^ T)




しかしもっとタチが悪いのは、事故原因を利用者の認知症のせいにする事です。

利用者の認知のせいでは無く、職員の対応が悪いのでしょう?
だって我々は認知症を理解した上でプロとしてお世話してるのですから。


(^_^;)と言っても私も偉そうな事は言えません。





ここで提案です。
介護職員の皆さん、事故対策を検討する時にこの3つを心がけて下さい。

環境に対する対策。利用者個人に対する対策。そして介護者側の対策。

この3つの方向から対策することで、二次的事故の発生はグッと少なくなりますよ。
現場の大変さは十分理解しています。
利用者の安全と生活を守ることで我々介護職員としての信頼を高めていきましょう。