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ver.5 - 洋楽チャートをデータと共に

過去と現在の洋楽シーンをチャートデータをもとに紹介するページ(週一更新予定)

Crazy Ken Band(CKB)の25枚目のアルバム『華麗』が9月3日にリリースされます。25枚という枚数もさることながら、どのアルバムも高いクオリティで、シングル以外にアルバム曲がまた素晴らしいのがCKBです。

ということで、華麗なるCKB25枚目のアルバム発売を記念して、当サイトの管理人が選ぶCKBソング100曲を紹介したいと思います。音源は基本的に公式のものを張っていますが、ないものについては検索ページを出しています。

 

2回目は2001年から2002年までになります。2001年に最初のシングル「肉体関係」をリリースするなど、ここからシングルリリースが相次ぎ、2002年にはメジャーレーベルのビクターエンターテイメントから4枚目のアルバム『グランツーリズム』がリリースされています。ここで初めてアルバムチャートでオリコンチャート34位と入り、シングルも「クリスマスなんて大嫌い!!なんちゃって」がオリコン14位に入るなど、徐々に知名度を上げていった時期になります。そしてこの2002年12月には「タイガー&ドラゴン」というバンドの代表曲がリリースされます。

 

肉体関係 2001 (肉体関係 Part 2 2002)

 

2001年6月25日に発売されたデビューシングル『肉体関係』は新曲とリミックスを含めて全21曲も収録したマンモスシングルで、そのタイトルナンバーが「肉体関係」でした。このアルバム、オリコンチャートには入っていませんが、その後2002年10月9日にRhymesterが「肉体関係 Part 2 逆 f.Crazy Ken Band」とカバーしてオリコン24位を記録しています。曲は東アジアな雰囲気漂うインストゥルメンタル曲で、サビで「肉体関係」と歌詞を付けていますが、このフレーズのインパクトが大きく一部の音楽ファンの間で話題になりました。サビは歌うと背徳感満載で、でも音はとても洗練されていて、ギャップが素晴らしいです。

 

せぷてんばぁ  2001

 

2001年9月10日に発売された2枚目のシングルで、新曲3曲とカラオケ入りという通常バージョンのシングルでした。「せぷてんばぁ」は夏の終わりの切なさと失恋の切なさを重ねて歌った曲で、森高千里が歌っても違和感ないほどの曲です。ただ「明日は会社を休みます」というあまり他の曲に使われない歌詞が入ってくる当たりCKBらしさを感じさせられます。この曲はオリコンチャートで初のランクインとなりますが、その順位は2003年に再発したもので187位という順位でした。

 

夜のエアポケット 2001

 

シングル「せぷてんばぁ」にはこの「夜のエアポケット」と「かっこいいプーガルー」という渚ようこが参加した新曲が収録されていました。渚ようこがスキャットを披露する最初のパートは荘厳的なメロディで、ジャジーな本編のパートにつながりますが、これがまたシンプルな歌詞で、大人のポップスという感じです。しかも最初のパートが最後に挟み込むという2段構成の作りが凝っています。もう一つの「かっこいいブーガルー」もまた今回は外しましたが、ぶっとんだ歌詞が魅力的な名曲です。

 

まっぴらロック 2002

 

私が初めてCKBに出会ったのがこのシングル「まっぴらロック」でした。2002年にオリコンチャートで98位でしたが、演歌をポップロックにしたようなメロディに、「ひふみしごろくしちごさん」とか歌詞がリズミカルで歌うのがとても楽しく、当時はカラオケで必ず歌っていた曲でした。シングルは2番までしかありませんが、このパターンは本当はたくさん歌詞ができてもおかしくなかったのでしょうが、このあっさり感もまたCKBの魅力です。

 

GT 2002

 

シングルであり、初のメジャーレーベルからリリースされるアルバム『グランツーリズム』のタイトルナンバー。オリコンチャートで57位を記録。車の中でかけると最高なドライブナンバーで、夏の男女のという歌ですが、なんと言っても「安い出会いの安い関係。始まりはそんなもの」というやや冷めた歌詞がとってもスパイシーです。

 

香港グランプリ 2002

 

シングル「GT」にカップリングされていた曲ですが、ライブではかなり演奏されることが多く、かなり盛り上がります。まるで70年代の特撮ヒーロー物の曲かと思うようなメロディ。香港を舞台にしたレースと思いきや、最後にボーリング対決になるというなんともはちゃめちゃな歌詞とメロディが魅力たっぷりです。

 

ヒルトップ・マンション 2002

 

アルバム『グランツーリズム』に収録されている曲。ヒルトップマンションに住んでいた成功者の失敗の歌で、長めのイントロから男女の言葉のやりとりを中心に歌が進んでいきますが、その内容が生々しい。曲そのものは悲しい曲ですが、後半の展開は力強い決意が歌われて、ラストの高揚感に繋がっていく名曲です。

 

太陽のモンテカルロ 2002

 

アルバム『グランツーリズム』に収録されている曲で、こちらも人生の岐路に立った主人公の歌。ラテン風味のメロディのドライブ感が勿論素晴らしいのですが、この曲はなんといっても間奏です。海沿いの道を走っている主人公が女優グレースケリーのような自動車事故を起こしそうになり、そこから踏みとどまっていくストーリーが素晴らしいです。

 

透明高速 2002

 

アルバム『グランツーリズム』に収録されている曲。AORなメロディとハーモニーが美しいポップなナンバー。イントロから美メロの連続で、サビでLaura Nyroのようなテンポチェンジで締められます。歌詞は不思議な情景を歌った歌ですが、最後の歌詞が何を示しているのか未だによくわかっていません。

 

クリスマスなんて大嫌い!!なんちゃって 2002

 

2002年12月4日に発売されたシングルで、CMでも使われてオリコンチャートで14位を記録しています。CKBとクリスマスソングという意外な組み合わせながら、最初はCKBらしく始まるものの中盤で雰囲気が変わり、そして最後の盛り上がりはこれぞ王道のクリスマスソングという感じ。クリスマスという1日の夢と希望と愛がたっぷりと込めらています。John Lennonの「Happy Xmas」のWar Is Overがさりげなく入っているのもポイント。

 

タイガー&ドラゴン 2002

 

2002年12月4日に「クリスマスなんて大嫌い!!なんちゃって」と同日発売され、2003年に和田アキ子がカバー。2005年には同タイトルのドラマが放送され、このオープニングで使われてオリコンチャート17位を記録しています。カラオケで歌って気持ちの良い曲で、しかも何度も聞いているのに不思議と飽きないスルメのような曲です。「俺の話を聞け」というかなり強気な歌詞の直後に「5分だけでも良い」と情けなく落とすのが凄いです。

Billboard Chart 8/16

Single Chart


1(2) : Golden / Hunter/X,Ejae,Audrey Nuna & Rei Ami
2(1) : Ordinary / Alex Warren
3(-) : The Subway / Chappell Roan
4(3) : What I Want / Morgan Wallren f.Tate McRae
5(4) : Daisies / Justin Bieber
6(6) : Love Me Not / Ravyn Lenae
7(5) : Just In Case / Morgan Wallen
8(9) : Your Idol / Saja Boys,Andrew Choi,Neckwav,Danny Chung,Kevin Woo & SamUil Lee
9(7) : Lose Control / Teddy Swims
10(8) : A Bar Song (Tipsy) / Shaboozey

Netflixで公開されている映画『K Pop Demon Hunters』のサントラから「Golden」が1位を獲得しました。歌手としてクレジットされているHunter/Xは主人公にあたる3人グループで、声優Ejae,Audrey Nuna,Rei Amiも表記されています。これはDisney映画『Encanto』で全米1位になった「We Don't Talk About Bruno」と同じ感じです。よくよく考えるとこれまでサントラのヒットは映画のテーマとして普通にシンガーが歌っているものだったわけですが、最近はこうした声優がうたって、それがクレジットされるケースが増えています。


Billboard誌はこの曲もK Popとして扱っていて、Jung Kookの「Seven」、Jiminの「Crazy」、BTSの「Savage Love」、「Dynamite」「Life Goes On」、「Butter」「Permission To Dance」「My Universe」と合わせて9曲目の全米1位としています。
曲はK Popというよりはよく出来たダンストラックというイメージで、音がアップされるとStreamingsを稼いでいました。サントラ曲は他にもStreamingsを稼いで上がっていて、敵側のSaja Boysあたりが次に1位になる展開もあるかもしれません。
「Golden」のStreamingsは31.7Mで1位、Digital Salesは7,000回で5位から3位に、Radio Airplayは8.4Mでした。


Golden / Hunter/X,Ejae,Audrey Nuna & Rei Ami

2位のAlex Warrenの「Ordinary」はRadio Airplayが73.6Mと1位を継続。ロングヒットになりそうな勢いで、来週1位を取り返す可能性もあります。

3位に入ってきたのはChappell Roanの新曲「The Subway」で、珍しいミッドテンポのバラード曲です。Chappell Roanにとっては「Good Luck Babe」「Pink Pony Club」「The Giver」に続く4曲目のTop10ヒット。しかし本人はアルバムはまだまだと言っているようです。「The Subway」のStreamingsは25.1M、Digital Salesは6,000回、Radio Airplayは787,000回でした。


The Subway / Chappell Roan

14(18) : Soda Pop / Saja Boys,Andrew Choi,Neckwav,Danny Chung,Kevin Woo & SamUil Lee
15(17) : Good News / Shaboozey
25(29) : What It Sounds Like / Hunter/X,Ejae,Andrey Nuna & Rei Ami
27(28) : Free / Rumi,Jinu,Ejae & Andrew Choi
28(30) : Undressed / Sombr
29(33) : Takedown / Hunter/X,Ejae,Andrew Nuna & Rei Ami
30(32) : Back To Friends / Sombr
32(40) : Yukon / Justin Bieber
33(41) : Burning Blue/ Mariah The Scientist *
34(43) : It Depends / Chris Brown f. Bryson Tiller
38(42) : After All The Bars Are Closed / Thomas Rhett
* Top40再登場

Top40に入ってきたのは2曲ありました。
34位にはバージニア州Tappahannock出身のシンガーソングライターChris Brownの「It Depends」が入りました。ミッドテンポのバラードで、あまりわかりませんでしたがUsherの「Nice & Slow」がサンプリングされているということでクレジットもされています。


It Depends / Chris Brown f. Bryson Tiller

40位にはテネシー州ナッシュビル出身のカントリーシンガーThomas Rhettの7枚目のアルバム『About A Woman』から2曲目のカット「After All The Bars Are Closed」が入っています。去年の8月にリリースした曲ですが、Morgan Wallenのようなトラップ風味のカントリーです。

After All The Bars Are Closed / Thomas Rhett

Streamings Songs #1: Golden / Hunter/X 31.7M
Radio Airplay#1 : Ordinary / Alex Warren 73.6M

Album Chart (Units/Sales)


1(1) : I'm The Problem / Morgan Wallen 136,000/4,000
2(2) : K Pop Demon Hunters / Soundtrack 100,000/?
3(-) : Bite Me / Renee Rapp 64,000/47,000
4(-) : Thy Kingdom Come / Suicide Boys 57,000/23,000
5(5) : Swag / Justin Bieber 44,000/?
6(8) : You'll Be Alright Kid / Alex Warren 44,000/?
7(11) : One Thing At A Time / Morgan Wallen 39,000/?
8(12) : SOS / Sza 36,000/?
9(-) : Dangerous Summer / Yeat 34,000/16,000
10(16) : Short N' Sweet / Sabrina Carpenter 30,000/?

23(-) : Metro Boomin Presents A Futuristic Summa Hosted By DJ Spinz / Metro Boomin

Morgan Wallenの『I'm The Problem』が10週目の1位を獲得しています。

3位にNorth Carolina州Huntersville出身の女優、シンガーRenee Rappの2枚目のアルバム『Bite Me』が入っています。Renee Rappは「Mean Girl」に出演する女優で、2023年にはデビューアルバム『Snow Angel』が全米44位に入っていました。先行シングルの「Leave Me Alone」は全米Bulling Underで22位ですが、90年代最初の頃のようなヒップホップナンバーで、破壊力があります。「Mad」も含めてシングルヒットが生まれる可能性が大のアルバムになっています。


Bite Me / Renee Rapp
Mad / Renee Rapp

4位にはルイジアナ州New Orleansで結成されたヒップホップデュオSuicide Boysの5枚目のアルバム『Thy Kingdomm Come』が入っています。5枚全てTop10に入っていますが今回バンド最高位を更新の4位。ラップだけどパンク、ロック的な香りのする音です。
 

Now And At The Hour Of Our Death / Suicideboys

9位はカリフォルニア州Irvine出身のラッパーYeatの6枚目のアルバム『A Dangerous Lyfe』が入っています。シングルヒットはないものの前作『Lyfestyle』で全米1位を獲得するなど人気があります。今回9位ながらサプライズリリースの影響が大で、「Put It ONG」「Loose Leaf」がリリースされています。


Put It ONG / Yeat
Loose Leaf / Yeat


 

UK Chart 8/15

Single Chart


1(2) : Golden / Hunter/X,Ejae,Audrey Nuna,Rei (2 Weeks)
2(1) : The Subway / Chappell Roan
3(5) : No Broke Boys / Disco Lines & Tinashe
4(4) : Dior / MK f.Chrystal
5(3) : Daisies / Justin Bieber
6(6) : Soda Pop / Saja Boys,Andrew Choi,Neckwav
7(8) : Your Idol / Saja Boys,Andrew Choi,Neckwav
8(11) : Ordinary / Alex Warren
9(10) : Sapphire / Ed Sheeran
10(13) : Beautiful Things / Benson Boone

12(24) : Yukon / Justin Bieber
18(-) : A Little More / Ed Sheeran

Netflix映画『K Pop Demon Hunter』からHunter/Xの「Golden」が1位に返り咲いています。
Alex Warrenの「Ordinary」とBenson Booneの「Beautiful Things」がTop10内に帰りざいています。

Album Chart


1(2) : Time Flies 1994-2009 / Oasis
2(-) : Lost Americana / MGK
3(3) : What's The Story Morning Glory / Oasis
4(-) : Songs For The Spine / Royston Club
5(4) : You'll Be Alright Kid (Chapter 1) / Alex Warren
6(5) : 50 Years Don't Stop / Fleetwood Mac
7(6) : Definitely Maybe / Oasis
8(7) : +-=÷×Tour Collection / Ed Sheeran
9(-) : The Last Wun / Gunna
10(-) : Commitment / Craig David

12(-) : WIlloughby TUcker I'll Always Love You / Ethel Cain
16(-) : Everest / Halestorm
17(-) : Metal Forth / Babymetal
47(-) : No Rain No Flowers / Black Keys
51(-) : Minor / Gracie Abrams
69(-) : God Does Like Ugly / JID
98(-) : The Studio Album Collection / Deftones

Oasisのベストアルバムが1位に返り咲いています。

2位に登場したのはテキサス州Houston出身のシンガーソングライターMachinge Gun KellyことMGKの7枚目のアルバム『Lost Americana』でした。ポップロックな感じが楽しいアルバムになっています。「Outlaw Overture」は思わずThe Who!と思いました。


Cliche / MGK
Outloaw Overtune / MGK

4位に登場したのはWelshのインディーロックバンドTHe Royston Clubの2枚目のアルバム『Songs For The Spine』でした。正統派のギターポップバンドという感じですが、ボーカルがどこかU2のボノっぽい感じがします。
 

Shivers / The Royston Club

9位にはジョージア州College Park出身のラッパーGunnaの6枚目のアルバム『The Last Wun』が入りました。YSLレーベルで最後のアルバムとされますが、全25曲、78.53という近年希に見るボリュームになっています。

Won't Stop / Gunna

10位にはHampshire出身のR&BシンガーCraig Davidの9枚目のアルバム『Commitment』が入っています。2000年のでビューから25年になりますが、2016年の6枚目のアルバム『Following My Intution』が1位になって復活してからは安定した人気が続いています。6枚のシングルをリリースしていて2 StepなかつてのCraig Davidらしい「Wake Up」など今もなお健在です。


Wake Up / Craig David