Ver.5サイトが選ぶポップミュージック名曲選 80,90年代編 11 | ver.5 - 洋楽チャートをデータと共に

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Ver.5サイトが選ぶポップミュージック名曲選 80,90年代編 11


よくあるロックの名曲ではなくて、ポップミュージックの名曲を当サイトが厳選して紹介しています。選曲は全米Top5に入った曲はそれだけで名曲で、膨大なリストとなるため外しています。
70年代までの100曲編と80年代、90年代編は名曲としての意味合いが変わってきます。80年代頃からは幅広い音楽に触れる機会が増えたことで、様々な音楽を取り入れたり過去の音楽を再構築することが増えていきます。またシンセサイザーの普及で簡単に電子機器で音楽を作ることができるようになります。90年代頃には音楽の一部をサンプリングするラップミュージックが流行しました。
ということで今からだいぶ過去の音楽ですが、それでも色あせないポップミュージックの美しいメロディの世界をぜひお楽しみください。
90年代頃からよく登場してきた言葉がオルタナティブロックでした。商業的、チャートヒットするロックとは違った、もう一つのといった意味でしたが、90年代当初はグランジやミクスチャロックといったメインストリームとは違ったロックが盛り上がり、後半は全米版のパンクロックがブームとなります。全英ではブリットポップが盛り上がりを見せ、シングルチャートではなかなか出てきませんがロックそのものは実は活気がありました。

Thunderstruck / AC/DC 90

 

オーストラリアはシドニーで結成されたハードロックバンドAC/DCは70年代に登場して、ハードロックバンドとして大成功を収めていました。90年代、ハードロックブームからオルタナロックブームになっていく中で発表されたのが1990年に発売された『The Razors Edge』で、全米2位を記録して500万枚を売り上げる大ヒットを記録します。そのリードシングルが「Thuderstruck」で、全米メインストリームロックで5位、全英チャートで16位を記録しています。強烈なギターリフで作られたロックナンバーで、観客が「Thunder」と思わず歌ってしまうほどキャッチーな曲です。PVはDavid Mallet監督によるもので、AC/DCのミュージックビデオでは初めて10億回再生を突破した曲となりました。

Wake Up Boo! / The Boo Radleys 95

 

イングランドはWallaseyで結成されたThe Boo Radleysの1995年に全英9位を記録したナンバーで、これが収録されたアルバム『Wake Up!』はバンド唯一の全英1位を獲得しています。夏から秋への移り変わりを歌った爽やかで明るいギターポップソングで、美しい朝に目を覚ますことの素晴らしさと、全てのことに終わりがある寂しさの対比が歌われます。躍動感のあるイントロから一気に持って行かれる90年代を代表するポップソングです。

Beetlebum / Blur 97

 

ロンドンで結成されたBlurはOasisとともに90年代にブリットポップブームの中心として活躍します。1997年にはバンド名をアルバムタイトルとした『Blur』を発表し、リードトラックの「Beetlebum」は全英1位を獲得しています。これまでのBlurの音とは全く違った、Beatlesの『White Album』のような音と、90年代のハードなロックギターが融合した曲で、コーラスとともにサビに向かう開放感が魅力です。

Buddy Holly / Weezer 94

 

ロサンゼルスで結成されたオルタナロックバンドWeezerのブレイクヒットで、1994年に全米オルタナロックチャートで2位、全英12位を記録しています。当時はシングル盤を発売しないとチャートに入らないルールのため全米シングルチャートには入りませんでしたが、その代わりに収録されたアルバム『Weezer』は全米16位ながら300万枚を売り上げています。ロック歌手Buddy Hollyと女優Mary Tyler Mooreを歌った歌で、ハードでありながらポップなメロディが魅力です。Spike Jonezが監督したPVはBuddy Holly時代のTV番組のパロディでヒットに貢献しました。

Paranoid Android / Radiohead 97

 

イングランドはAbingdonで結成されたロックバンドRadioheadは1993年に「Creep」のヒットで一躍注目を集めます。1997年に発表された『OK Computer』で初の全英1位を獲得しますが、そのリードトラック「Paranoid Android」は全英3位を記録しています。Radiohead節とも言えるもの悲しいメロディと歌詞はメディアによるロックの名曲選に選ばれています。4つのセクションから構成される曲はQueenの「Bohemian Rapsody」に影響されたとされています。

Stripper Vicar / Mansun 97

 

イングランドはChesterで結成されたオルタナバンドMansunの1997年に発売されたデビューアルバム『Attack Of The Grey』から全英19位を記録しています。その後に『Six』でプログレッシブロックとブリットポップを掛け合わす独特の音楽を作りますが、この曲は短いながら複雑な構成を持ち、ストリッパー牧師??というストーリーの毒っぽさも合わせて名曲だと思います。

Tubthumping / Chumbawamba 97

 

イングランドはBurnley Lancashireで結成されたロックバンドChumbawambaの1997年に全米6位、全英2位の大ヒットを記録した曲です。イントロから連呼される「I Get Knock Down But I Get Up Again」という倒されても再び立ち上がるという歌詞がヒップホップなビートとメロディと合わさり元気がでます。もともと政治的な歌が多いバンドですが、ここでは酒場での発散を歌ったこともありポップソングとしてロックヒットが少ない90年代でも大ヒットとなりました。

Basket Case / Green Day 94

 

カリフォルニア州Rodeoで結成されたパンクロックバンドGreen Dayは、アルバム『Dookie』から「Longview」と「Basket Case」「When I Come Around」が全米のオルタナエアプレイチャート1位を記録したこともあり全米2位、1000万枚を超える大ヒットアルバムとなり、アメリカにおけるパンクロックブームに火をつけました。不安との戦いを歌った「Basket Case」は激しいギターとパンキッシュなドラム、ボーカルの3ピースながら爆発力のあるサウンドで全米オルタナチャート1位、全英7位のヒットを記録しています。

What I Got / Sublime 96

 

カリフォルニア州Long Beachで結成されたスカロックバンドSublimeの1996年に全米オルタナエアプレイチャート1位、全英71位を記録した曲です。リードボーカルのBradley Nowellがヘロインの中毒で亡くなった後にカットされたこともあってアルバムを含めて大ヒットとなります。Beatlesの「Lady Madonna」に似ているポップなメロディとレゲエのダンサブルなミックスがいつ聞いても新鮮です。

Children / Robert Miles 96

 

スイスのFleurier出身のコンポーザーRobert Milesの1994年に全米21位、全英2位を記録したインストゥルナンバーです。ユーゴスラビアの戦争犠牲者のこどもにインスピレーションを受けて作られた曲で、この当時はまだそれほど盛り上がっていなかったエレクトロダンスミュージックです。美しいピアノの調べと激しいドラムのリズムが今もなお新鮮な魅力があります。