2020年 管理人が選ぶBest Single | ver.5 - 洋楽チャートをデータと共に

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■ 2020年 管理人が選ぶBest Single



2020年のChart Mania 管理人が選ぶSingleとAlbumを発表します。10位全てがTop40ヒットで埋まりました。なお、2019年で選んでいるものについては今回のリストからは外しています。



dynamite

1: Dynamite / BTS
2: Rain On Me / Lady Gaga & Ariana Grande
3: The Box / Roddy Ricch
4: Savage / Megan Thee Stallion f. Beyonce
5: Positions / Ariana Grande
6: My Future / Billie Eilish
7: Therefore I Am / Billie Eilish
8: Willow / Taylor Swift
9: Say So / Doja Cat f. Nicki Minaj
10: More Hearts Than Mine / Ingrid Andress



1: Dynamite / BTS


韓国のポップグループBTSの初の全米1位獲得曲。2020年をいつか振り返った時にまず思い出されるのはこの曲だろうというぐらいに今年の一番でした。2020年はディスコというキーワードのもとで70年代後半から80年代前半の音が注目を集めていましたが、そのヒットの中でも完成度の高いナンバーで、いきなりサビメロから始まって、後半に畳み掛ける展開が素晴らしく、何度もリピートするぐらいに中毒性がありました。韓国語でなく英語で歌っていたこと、全米のリスナーにとって馴染みが深いファンキーなソウルサウンドであったことを抜きにしても、このヒットが今後の音楽の流れに大きな影響を与えるのでは。



2: Rain On Me / Lady Gaga & Ariana Grande


初期のダンスポップのGaga様復活といったLady Gagaに今最も勢いのあるポップスターAriana Grandeの夢のコラボでしたが、お互いの魅力を倍増するぐらいに良い化学反応がありました。Lady Gagaの迫力あるダンスは流石といったところですが、コロナウイルスの暗い世の中で、一つの清涼剤のようなヒットでした。



3: The Box / Roddy Ricch


2020年で11週間1位という最大のヒットを記録した新人ラッパーRoddy Ricchのブレイク作。アルバムもシングルも1位を獲って、新しい時代を感じさせるブレイクでしたが、サンプリングが映画サウンドのようなオーケストラというのも新鮮でしたし、次のアルバムが期待される一人です。



4: Savage / Megan Thee Stallion f. Beyonce


女性ラッパーMegan Thee Stallion初の全米1位曲ですが、BeyonceのリミックスをリリースしたあたりでDoja Catとの1位争いもあって盛り上がりました。元々の曲が出来が良かった上に、Beyonceがフューチャリングにするのが申し訳ないほどの活躍ぶりでした。



5: Positions / Ariana Grande


「Than U Next」のヒットでAriana Grandeの優しい声を生かした一つのスタイルが出来上がったようで、このタイプの曲はAriana Grandeみたいだねと言われるのでしょう。90年代の勢いのあったMariah Careyのアルバムのように楽曲の完成度は高く、Rodney Jerkinsのようなメロディにトラップのリズム、そしてストリングスアレンジと見事です。



6: My Future / Billie Eilish


ちょうどコロナで世界的に暗くなっていった時にリリースされたこの曲は、Billie Eilishのイメージを一新するようなAORな楽曲でした。今の時代だからこそ「未来に恋している」という強い前向きなメッセージが心に響きました。前半のスローからポップな音の転調がポジティブな歌詞に勢いを与えています。



7: Therefore I Am / Billie Eilish


デカルトの「我思う、故に我あり」という哲学のフレーズをタイトルとしたこの曲は従来のBillie Eilishの音という感じのダークなヒップホップなトラックでした。Eminemの「Without Me」のようなキャッチーなメロディが聴けば聞くほど耳に残ります。



8: Willow / Taylor Swift



年末に突如リリースされたTaylor Swiftの新曲ですが、候補として挙げていた「Cardigan」よりも気に入っている曲です。こちらの曲の方が『Fearless』の頃のTaylor Swiftの感じが残っていて、柳のように揺れ動く心がメロディアスでゴージャスなアレンジとともに伝わってきます。



9: Say So / Doja Cat f. Nicki Minaj


女性ラッパーというかDrakeのような歌とラップの両刀使いのような珍しいタイプのアーチストで、ひょっとして一発屋的なものになるかもしれませんが、今後増えてくるかもしれません。曲はChic風のカッティングギターがカッコイイファンキーなディスコチューン。女性ラッパーで活躍してきたNicki Minajに初の全米1位が舞い込んできたのも話題でした。



10: More Hearts Than Mine / Ingrid Andress


ミシガン州サウスフィールド出身のカントリーシンガーIngrid Andressのデビューシングル。全米最高で30位でしたが、ピアノを中心とした美しいメロディと歌詞に痺れました。29歳と遅咲きではありますが、これからも素晴らしい曲が次々と出てきそうな予感がします。



最後まで10位で迷っていたのはCardi B とMegan Thee Stallionの「WAP」。迫力あるラップの応酬という感じで迷いました。



Non Top 40の中でも10曲選びました。


punishers


1: I Know The End / Phoebe Bridgers
2: Spotlight / Jessie Ware
3: Porcelain / Ichiko Aoba
4: Time (You & I) / Khruangbin
5: XS / Rina Sawayama
6: Care / Beabadoobee
7: Dragonball Durag / Thundercat
8: The Steps / Haim
9: If You're Too Shy (Let Me Know) / The 1975
10: Shut In The Dark / AC/DC


1: I Know The End / Phoebe Bridgers


カリフォルニア州Pasadena出身の女性シンガーソングライターPhoebe Bridgersのアルバム『Punisher』の最後のナンバー。もう、Doorsで言えばThe Endクラスの伝説的な終わり方。恋人との別れを描いた曲でありながら、どこか今の世の中までも表しているかのような歌詞。中盤、最後とドラマチックに展開していくのが圧巻です。



2: Spotlight / Jessie Ware


ロンドン出身の女性シンガーソングライターJessie Wareのアルバム『What's Your Pleasure?」からのオープニングトラック。80年代のディスコサウンドという感じのメロディも良いですが、Jessie Wareのやわらかく包み込むようなボーカルがとろけるような感じも素晴らしいです。



3: Porcelain / Ichiko Aoba


京都出身の青葉市子さんのアルバム『アダンの風』からの曲。日本語で歌っているにも関わらず洋楽を聴いているかのような感覚になる音で、正直これがプログレと言われても納得してしまいます。アルバムがAlbum Of The Yearという外国のメディアの評価をまとめたサイトで、リスナーから高い点数が出ているというのもうなずけます。



4: Time(You & I) / Khruangbin


テキサス州ヒューストンで結成されたファンクバンドKhruangbinのアルバム『Mordechai』からの曲。カッティングギターのリズムが心地いいファンクナンバーですが、PVも含めて幸せな気持ちになれる1曲でした。



5: XS / Rina Sawayama


新潟出身のシンガーソングライターRina Sawayamaのデビューアルバム『Sawayama』からの曲。アジアなメロディもアクセントにギターをフューチャーしたロッキンな曲ですが、独特の迫力があります。



6: Care / Beabadoobee


フィリピンはIloilo City出身の女性シンガーソングライターBeabadoobeeのデビューアルバム『Fake It Flowers』からの曲。90年代のオルタナロックの良い頃の雰囲気が詰まっていて、メロディがキャッチーです。



7: Dragonball Durag / Thundercat


ロスアンゼルス出身のR&BシンガーThundercatの『It Is What It Is』からの曲。70年代全盛期のStevie Wonderライクながら独特の酔うようなメロディが魅力的ですが、バックのThudercatのベースギターが最高です。



8: The Steps / Haim


ロスアンゼルスで結成された女性3人姉妹によるバンドHaimの『Woman In Music Pt.Ⅲ』からの曲。ギターポップな曲ですが、元気が出てくるナンバーです。ギター、ドラムの音がそれぞれ際立っていてライブで聞きたいなと思った曲です。



9: If You're Too Shy(Let Me Know) / The 1975


今年リリースされたThe 1975のアルバムは決して高い評価ではなかったけれど、それぞれの楽曲についてはやはり素晴らしく、この「If You're Too Shy」は80'sのヒット曲の要素がいくつか詰め込まれたヒット曲の玉手箱のような曲でした。



10: Shot In The Dark / AC/DC



オーストラリアのハードロックバンドAC/DCの新作アルバム、どこを切ってもAC/DCという感じで最高としか言いようがないんですが、この曲も変わらずパワフルな姿を見せてくれることに感動です。