Ver.5が選ぶ洋楽PV100 ⑤ | ver.5 - 洋楽チャートをデータと共に

ver.5 - 洋楽チャートをデータと共に

過去と現在の洋楽シーンをチャートデータをもとに紹介するページ(週一更新予定)

Ver.5が選ぶ洋楽PV100-5

プリーズ・ハマー・ドント・ハーテム/MCハマー
¥1,080
Amazon.co.jp


2014年までの洋楽PVの中でこれぞ名作という作品を100作品選んでいます。90年代に入り音楽界ではヒップホップがポップフィールドに入っていき、ロックではオルタナティブロックが時代の音となっていきました。PVもまたそんなラップとオルタナティブロックから名クリップが多く誕生しました。逆に90年代以降PVがヒットに直接つながるということが薄くなっていきました。


41: Fight The Power / Public Enemy ,90


全米のラップグループPublic Enemyのヒット曲です。数多くの黒人映画を手掛けているSpike Lee監督によるこのクリップはその当時のラップの勢いを伝えています。画面の端々から伝わる迫力と興奮。Public EnemyのチャックDとフレイバーフレイブの掛け合いが絶妙です。


42: U Can't Touch This / MC Hammer ,90


ラップが一気にポップソングとなった転換点の曲。全米のラッパーMC Hammerの初のTop10ヒット曲(8位)です。MC Hammerの魅力であるダンスクリップが中心で、ダブダブのズボンに激しく動き回るダンスが衝撃を与えました。MC Hammerはこのクリップと曲で一時はMichael Jacksonを凌駕する勢いとなり、アルバム『Please Hammer Don't Hurt'em』は全米だけで1000万枚のセールスを記録。監督は「Stigma」や「The Fog」などのショートフィルムを手掛けたUKのRupert Wainwrightです。


43: Vogue / Madonna ,90


90年代のMadonnaを象徴する全米1位曲です。David Fincher監督によるモノクロの美しい映像にフューチャーされているのは体の先までピンと立てるヴォーギングというダンス。80年代とは違った気品あふれるビジュアルは90年代以降のMadonnaの活躍につながりました。


44: Alright / Janet Jackson ,90


Janet Jacksonの大ヒットアルバム『Rhythm Nation 1814』収録Top10ヒット7曲の内の一曲で、全米4位を記録しました。「When I Think Of You」を手掛けたJulian Temple監督によるミュージカル風クリップの大作で、町中で繰り広げられるアイディアたっぷりのダンスと、ユーモアたっぷりのストーリーは、Janetの一連の作品の中でも最高峰と言っても良いと思います。


45: The Fly / U2 ,91


90年代に入り、オルタナティブロックロックバンドと変貌したU2の全英1位獲得曲です。「The Fly」のタイトルのようにハエを連想させる映像を挟みながら、ほとばしるエネルギーを感じさせるクリップです。監督はJon KleinとRitchie Smyth。


46: Losing My Religion / REM ,91


全米のカレッジバンドREMを世界的なスーパーロックバンドへと導いた1曲で、全米では4位のヒットを記録しました。歌詞に見られる葛藤と悩みを映像化した作品で、91年のMTV Music AwardではVideo Of The YearやBest Directionなどを獲得。監督はJennifer Lopez主演の映画「The Cell」などを手掛けたTarsem Singh。


47: Give It Away / Red Hot Chili Peppers ,92


全米のオルタナロックバンドRed Hot Chili Peppersのブレイクアルバム『Blood Sugar Sex Magik』からのカット曲です。Stephane Sednaoui監督によるこの作品は、超ド直球にメンバー自身が体を張った肉体系ビデオクリップで、バンドの勢いをそのまま表したような作品になっています。


48: Smells Like Teen Spirit / Nirvana ,92


90年代には従来のロックとは違ったガレージやグランジ、ファンクなどのオルタナティブロックが人気となりますが、全米のグランジロックバンドNirvanaの全米6位に入る衝撃作です。グランジのイメージそのままの薄暗く汚い部屋での熱気あふれる演奏が、当時の音楽の風潮を象徴していました。監督は90年代のオルタナロックのビデオクリップを数多く手掛け、最近ではMaroon 5の「Animal」などなお一線で活躍をしているNY 出身のSamuel Bayer。


49: Jeremy / Pearl Jam ,92


Nirvanaと並びグランジロックを牽引した全米のオルタナバンドPearl Jamのヒット曲です。「Jeremy」は教室でいじめを受けていた少年を描いた衝撃的な曲ですが、このビデオクリップではそれを映像化し、さらにラストでは衝撃の結末を迎えます。93年のMTV Music AwardのVideo Of The Yearを受賞。監督は全米バルティモア出身のMark Rellington。


50: Right Now / Van Halen ,92


全米のロックバンド Van Halenのロック系でヒットしたナンバーです。Right Nowに続くイメージを中心とした映像で、バンドメンバーの露出はほとんど無いというものでしたが、それがまた斬新で評価を受けました。92年のMTV Music AwardでVideo Of The Yearを受賞。監督はMark Fenske。


ということで名作ビデオクリップ紹介5でした。