復活したチャートのツボ! 3
チャートデータの中でも基本的なデータを中心に紹介するコーナーです。
■ 全米シングルヒット Best 20 ( ~2007/11/17)
全米シングルチャートで最大のヒット曲は一体何なのか。チャートデータの中でも最も基本的なデータです。順位はチャート最高位(1位)、Top10内ランキング週、Top40内ランキング週の順に付けてみました。
ベスト20!と言いたいところですが、実は全米1位獲得曲の中で、10週間以上1位を獲得した曲は21曲しかありません。ということでベスト21の発表です。まずは21位から11位まで。
21: You Light Up My Life
/ Debby Boone 77年 (1×10 10×13)
パットブーンの娘さんですが78年に1位を10週も記録するというマンモスヒットを記録しました。個人的にはあまりピンとこない曲の一つでしたが、Leann Rimesのカバー
を聞いてから名曲だと再認識しました。
20: Physical / Olivia Newton John
81年 (1×10 10×14)
実は90年代にチャート改正が行われるまではこの曲がポップス史上最大のヒット曲でした。カントリーシンガーからポップシンガーに転進したOlivia Newton Johnの大ヒット曲です。
19: Independent Woman pt 1 / Destiny's Child
00年 (1×10 10×17 40×25)
90年代後半から活躍した女性ボーカルグループDestiny's Childの最大のヒット曲です。ボーカルは現在活躍中のBeyonce。映画「Independent Woman」からのカットでしたが、Destiny's Childのヒット曲の中でもポップ寄りの作りになっています。
18: Foolish / Ashanti
02年 (1×10 10×17 40×26)
Ive Gottiと共に一気にスターダムにのし上がったAshantiの最大のヒット曲です。曲に使われているネタはNotorious BIG「One More Try」ネタと同じDebargeの「Stay With Me」。
17: Maria Maria / Santana f. Product GB
00年 (1×10 10×18)
99年に巻き起こったラテンブームの最後に登場したSantanaの復活劇。「Smooth」を全米1位に押し上げた後に、この曲も全米1位を10週間記録する大ヒットを記録しました。プロデュースはWyclef Jean。
16: Dilemma / Nelly f. Kelly Rowland
02年 (1×10 10×19 40×27)
南部ラップスターNelly最大のヒット曲は甘く切ないメロディアスナンバーでした。Destiny's ChildのKelly Rowlandとデュエットでした。
15: Gold Digger / Kanye West f. Jamie Foxx
05年 (1×10 10×19 40×32)
現在最も勢いのあるヒップホップアーチスト Kanye Westの最大のヒット曲です。映画「Ray」で例・チャールズ役を扮したJamie Foxxにレイ・チャールズのサンプリングをさせるというワザでした。
14: I'll Be Missing You / Puff Daddy f. Faith Evans & 112
97年 (1×11 10×17)
色々と改名していますがP Diddy、DiddyことPuff Daddyの最大のヒット曲です。97年に暗殺されたNotorious BIGの追悼曲としてカットされてオリジナル(Policeの「Every Breath You Take」以上のヒットを記録しました。Notoroius BIGの恋人だったFaith Evansがボーカルとして参加しています。
13: I Swear / All For One
94年 (1×11 10×18)
90年代初めに起こった60年代のMotownスタイルのボーカルグループのヒットからAll For Oneの大ヒット曲が生まれました。伸びやかで美しいメロディの光る90年代の名曲です。
12: Unbreak My Heart / Toni Braxton
96年 (1×11 10×25)
90年代は女性ボーカルの年でしたが、そのDivaの一人 Toni Braxtonの最大のヒット曲です。作曲をしたDiane Warrenにとっても最大のヒット曲で、ラテンフレーバーを効かせた壮大なタッチのバラード。
11: Lose Yourself / Eminem
02年 (1×12 10×16)
00年代のラップスター Eminem主演の映画『8 Mile』からEminem初の全米1位であり、最大のヒット曲でした。歌詞がEminemらしくない真面目でポジティブなものだったのがヒットの最大の要因でしょうか。
さあ、それではTop10の発表です。
10:Yeah! / Usher f. Lil Jon & Ludacris
04年 (1×12 10×24)
- Usher
- Confessions
10位は現代のMichael Jacksonと言ってもいいでしょう。ちょうどこの頃ヒットしていたCrankサウンドを取り入れて、Usher最大のヒットを生み出しました。
9: Smooth / Santana f. Rob Thomas
99年 (1×12 10×31)
- Santana
- Supernatural
日本でもヒットしたSantana最大のヒット曲です。ラテンの熱いサウンドにMatchbox TwentyのRob Thomasのボーカルが絶妙にマッチしていました。
8: Boy Is Mine / Brandy & Monica
98年 (1×13 10×18)
- Brandy
- Never Say Never
90年代女性ボーカルの時代に、ライバルとして意識してたBrandyとMonicaがデュエットしながら一人の男を取り合うというコンセプトでした。作曲プロデュースは当時はまだ無名に近かったRodney Jerkins。バックの浮遊感のあるトラックが特徴的でした。
7: End Of The Road / Boyz 2 Men
92年 (1×13 10×19)
- Boyz II Men
- Legacy
90年代に入ってBillboardのチャート改正もありましたが、この曲が新しい扉を開いたといって良いでしょう。初めて1位週が10週を超えて13週を記録したナンバーです。Motownスタイルを踏襲しながら王道のバラードでした。サントラ『ブーメラン』から。作曲プロデュースはBabyface。
6: I'll Always Love You / Whitney Houston
92年 (1×14 10×16)
- Original Soundtrack
- The Bodyguard: Original Soundtrack Album
Boyz 2 Menの作り出した歴史をさらに更新したのがWhitneyのこの曲でした。自身も主演した映画『Bodyguard』から、Dolly Partonのカバーでした。徐々に熱を帯びてくるWhitneyのボーカルは熱唱と呼ぶに相応しいものでした。
5: Candle In The Wind 1997 / Elton John
97年 (1×14 10×17)
- Various Artists
- Goodbye England's Rose: Candle in the Wind 1997
英国のダイアナ妃の追悼として出されたこの曲は全米だけで1400万枚という記録的なセールスを打ち立てました。オリジナルはElton Johnの70年代の名曲。
4: I'll Make Love To You / Boyz 2 Men
94年 (1×14 10×22)
- Boyz II Men
- II
「End Of The Road」のヒットを放ったBoyz 2 Menがさらに記録を更新したのがこの曲でした。Babyfaceによる美しいメロディのバラードです。
3: We Belong Togther / Mariah Carey
05年 (1×14 10×23 40×35)
- Mariah Carey
- The Emancipation of Mimi
いよいよトップ3ですが、3位はこの曲でした。05年に入って大復活を遂げたMariahのバラードナンバーです。作曲プロデュースはJermain Dupri。
2: Macarena / Los Del Rio
96年 (1×14 10×23 40×37)
- ロス・デル・リオ
- Shall we マカレナ?
今から10年前には腐るほどこの曲が流れていました。スペイン語のヒットとしては当然最大のもの。Los Del Rioの二人のおじさんの雰囲気と楽しいダンスがいい感じでした。
1: One Sweet Day / Mariah Carey & Boyz 2 Men
95年 (1×16 10×19)
- Mariah Carey
- Daydream
そして現在までで最大のヒット曲はこの曲です。16週間の全米1位を記録。それも3位のMariahと7位と4位のBoyz 2 Menによる、考えうる最大の組み合わせによるマンモスヒットでした。
ということで全米ヒット曲ランキングでした。