Watch The Pop Music Video - 1987年の全米ヒット編 -
- ボン・ジョヴィ
- ワイルド・イン・ザ・ストリーツ
最近の曲だけじゃなくて、昔の洋楽ヒットも聞いてみよう!というコーナーです。大体週1のペースで10曲程紹介していきます。なお、それぞれのビデオはYoutubeにリンクしています(別ウインドウで開きます)。ビデオが見られることを確認していますが、時と場合によっては見られない場合があります。
1987年はハードロックブームの年として知られています。70年代、肥大化したロックがジャンル分けされ、Deep PurpleやLed Zeppelinの活躍により確立していったロックジャンルがハードロックでした。元々はブルースを元に、大音量で演奏したり、アドリブを入れたりする音楽でした。しかし様式が様式を生み出し、やがてハードロックは危なさ、妖しさを持った音楽というイメージが付いてくるようになります。事実、私が洋楽を聞き始めた時はハードロック、ヘビーメタルサウンドはジャケットからホラーかバイオレンスかといった感じで(笑)、とても子供には近寄れない雰囲気がありました。しかし83年Def Lepard「炎のターゲット」あたりからハードロックの中にも健康的な、MTVでも安心して見られるようなイメージのものが増えていきます。そして86年のBon Joviの「禁じられた愛」のヒットは一気に状況を変えます。87年にはBon JoviをはじめとしてAerosmith、Whitesnake、Def Lepardといったハードロック勢がシングルアルバムともに売れに売れまくりました。
最初に紹介するのはハードロックブームの火付け役となったBon Joviです。デビューシングル「Runaway」が日本でカバーされるなど、日本では早くから人気がありましたが、全米では遅れて86年に爆発しました。アルバム『Slippy When Wet』からの2ndカットのこの曲は全米チャートで1位を4週間記録します。ロックバンドのシングルがバラード以外で2曲連続1位を取ることは珍しく、これが一気にブームに拍車をかけました。
Bon Jovi で Living On A Prayer (87年全米1位)
U2はハードロックという感じではないですが、U2も87年に世界的なバンドに一気にブレイクしました。この曲が収録されたアルバム『Joshua Tree』はGrammy賞のAlbum Of The Yearを受賞。授賞式では禁煙のホールでボノは一人タバコを吸っていました(笑)。というか”あの”ボノが会場にいたことにビックリした若かりし私でした。U2の歌うこの極上のラブソングは全米チャートを初めて制覇しました(1位を3週間)。
U2 で With Or Without You
(87年全米1位)
前作『Heart』で人気バンドとなったHeartは続くアルバム『Bad Animals』も大ヒットを記録します。先行シングルとなったこの曲では2曲目の全米1位を記録します(3週)。この曲はMadonna の「Like A Virgin」やCyndie Lauperの「True Colours」を書いたBilly SteinbergとTom Kellyのコンビによるナンバーです。ピアノの美しい調べが耳に残ります。
Heart でAlone
(87年全米1位)
当時はそう思いませんでしたが、最近では80年代全体でも上位に入る名曲じゃないかと思っているのがこの曲です。Go Go'sでトップスターとなったBelinda Carlisleは85年にバンドを解散。実は当時のBelindaはアルコールとドラッグ中毒だったと言います。どん底の状態の中、「Mad About You」のヒットもありましたが、Morgan Masonと結婚。そしてこの曲が全米チャートで1位(1週)を記録します。まるで彼女の心境のような歌詞と力強い歌声は何度聞いても心打たれます。
Belinda Carlisle でHeaven Is A Place On Earth
(87年全米1位)
この年は80年代でも個人的に名曲と思う曲が多いのですが、この曲も87年だけじゃなくて80年代全体でも名曲と思います。ニュージーランド出身のCrowded HouseはBeatlesの後継者と言われるほど完成度の高いポップサウンドを作っていましたが、この曲は全米チャートで2位に入る大ヒットを記録します。まさしくエバーグリーンな80's Popsの名曲です。
Crowded House で Don't Dream It's Over
(87年全米2位)
Phil Collinsの影響からか急にチャートバスターとなったGenesisは『Invisble Touch』で、タイトルナンバーの全米1位を含む5曲をトップ5に送り込みます。この曲は3曲目のカットで全米4位を記録。邦題「混迷の地」とビデオクリップで分かるようにメッセージ色の強いナンバーです。ちなみビデオでパペットで登場しているのは当時のアメリカ大統領ロナルド・レーガン。
Genesis で Land Of Confusion
(87年全米4位)
87年の特長、それはハードロックブームと若きスターの登場でした。当時16歳だったTifannyはデビュー曲「I Think We're Alone Now」を全米1位に送り込みます。そして約1年年上(アルバム製作時では15歳から16歳)のDebbie Gibsonはこのデビュー曲を全米チャートの4位に送り込みます。当時やたらと騒がれてましたが6歳の頃から作曲活動をしていたという天才少女でした。この他Richard Marxも登場して若き才能達がスポットライトを浴びていました。
Debbie Gibson で Only In My Dream
(87年全米4位)
87年で最も期待されていたこと、それはあの『Thriller』に続くニューアルバムをリリースするMichael Jacksonでした。87年末から88年にかけてMichael Jacksonに、87年にニューアルバムをリリースしたWhitney Houstonの曲がこぞって1位を獲り合うという状況が起きます。一方であまり期待されてなかったのがWhamからソロになったGeorge Michael ですが、この曲が年末に全米1位を4週間記録するとアルバム『Faith』から4曲を全米1位に送り込みます。そしてこの曲は88年の全米年間1位に、アルバムも年間1位でした。
George Michael で Faith
(87年全米1位)
そんなGeorge Michaelと噂だったのが87年のGrammy賞新人賞を取ったJody Watleyです。真偽は不明ですが、このビデオにも登場しているとのもっぱらの噂でしたが、背中ではわからん!。当時は街のあちこちでかかりまくっていた印象がありますが、今でも非常にCoolなファンクナンバーだと思います。全米で最高2位を記録しました。
Jody Watley で Looking For A New Love
(87年全米2位)
87年編のラストは何度このフレーズを言ったか分かりませんが、80年代を代表する名曲です。Atlantic Starはニューヨークで結成されたR&Bグループですが、この曲は全米1位を3週間記録するバンド最大のヒットとなりました。Atlantic Starには「Masterpiece」(92年3位)という名曲もありますが、Masterpieceならこの曲でしょうね。メロディの美しさ、構成が完璧です。
Atlantic Star で Always
(87年全米1位)
ということで87年編でした。次週は88年編と言いたいところですが、企画ネタがたまっているのでそちらを最初にやります。では