Watch The Pop Music Video | ver.5 - 洋楽チャートをデータと共に

ver.5 - 洋楽チャートをデータと共に

過去と現在の洋楽シーンをチャートデータをもとに紹介するページ(週一更新予定)

Watch The Pop Music Video - Cathy Dennis 作品集 -


Cathy Dennis
Irresistible

最近の曲だけじゃなくて昔の洋楽ヒットも聞いてみよう!というコーナーです。Burt Bacharachの時もそうでしたが、早いうちにこちらも特集しちゃいます。私MORIの現在最も尊敬して止まないポップミュージックアーチストCathy Dennis特集です。恐らく彼女を特集するのは日本の洋楽ブログでもここぐらいのものかもしれません。Classic Pop Album でも取り上げているのでそちらも参照してもらえればと思います。なお、それぞれのビデオはYoutubeにリンクしています(別ウインドウで開きます)。ビデオが見られることを確認していますが、時と場合によっては見られない場合があります。


Cathy Dennisはイギリスのロンドン北部ノースフォーク出身の女性ポップシンガーソングライターです。両親がTop40ものを演奏する音楽家庭に育ち、17歳にしてポリドールと契約を結びます。そして初のトップ40ヒットとなるのはロンドンのダンスミュージックプロデューサーD Mobにフューチャリングされたこの曲でした。Cathy DennisがD-Mobに曲を提供したことによりフューチャリングされ、それが世界中でヒットします。全英チャートで15位、それが全米でも火が付いて10位のヒットとなりました。初々しいCathy の姿が印象的なビデオです。


C'mon & Get My Love / D-Mob f. Cathy Dennis (89年全米10位)


D-Mobのヒットで一気にスターの道を歩み始めたCathy Dennisは初のソロアルバム『Move To This』を発表します。そこからのリードトラックのこの曲は全英で13位、全米では9位に入るヒットになります。カラフルな色彩のビデオが印象的です。アルバム『Move To This』から結局C'mon & Get My Love(全米10位)、Just Another Dream(全米9位)、Touch Me(全米2位)、Too Many Walls(全米8位)の4曲が連続でTop 40入りをしましたが、UKのポップアーチストとしては記録的な出来事でした。


Just Another Dream / Cathy Dennis (90年全米9位)


92年には2nd アルバム『Into The Skyline』を発表し、ソングライターとしての才能が開花しますが、この頃に作曲家としてDannii Minogueのシングルを手がけています。D-Mobとの共作ですが、作曲家としてのCathy Dennis初期の作品らしいダンスチューンで、全英チャートでは44位と渋いヒットを記録しています。ちなみにDannii MinogueはKylie Minogueの妹で、これが縁で後々大ヒットに繋がります。


Love's On Every Cornor / Dannii Minogue (92年全英44位)


96年に3枚目のソロアルバム『Am I The Kinda Girl?』を発表しますが、アルバムはKinksやXTCと共作したギターポップな作品で、音楽性をさらに広げます。その後Spice Girlsの曲などを手がけていましたが、作曲家としての本格的な成功はこの曲からでした。UKのテレビ番組「マイアミ7」から登場したS Club 7のデビューアルバムからの最後のシングルカットで、UKで2位のヒットとなりました。美しいメロディにロマンチックな歌詞が見事に融合した名曲です。


Two In A Million / S Club 7 (00年全英2位)


このヒットがきっかけになってS Club 7の2nd アルバム『7』にはCathy Dennisの曲が7曲も収録されています。そこからCathy Dennisの手がけた「Reach」(UK2位)、「Natural」(UK3位)が立て続けにヒットして、最後にはこの曲が初のUK1位となる大ヒットを記録します。翌年全米に飛び火してこちらでも10位のヒットを記録します。美しいサビのメロディが耳に残ります。


Never Had A Dream Come True / S Club 7 (00年全英1位、01年全米10位)


S Club 7関係が続きますが、この曲は3rdアルバムからのリードトラックになります。「Never Had A Dream Come True」路線の壮大なポップバラードで、これまた全英チャートで1位を記録します。この曲は個人的には間奏からの展開が鳥肌が立つほど好きです。


Have You Ever / S Club 7 (01年全英1位)


すっかりヒットメイカーとしての地位を確立したCathyですが、特にアイドル系に曲を提供することが多くなります。AllstarsもそんなUKのポップアイドルグループの一つで、この曲は全米のBackstreet Boysを意識したような曲に仕上っています。全英チャートで19位のヒットを記録します。


Back When / Allstars  (02年全英19位)


バラードばかりじゃなくて本来のダンスチューンでも威力を発揮したのがKylie Minogueの作品でした。Kylie Minogueの『Fever』は80年代前半のニューウェーブ・テクノポップに彩られた作品ですが、この曲はそのテクノサウンド色を出しながら、一方でサビではCathyらしい美しいメロディを組み合わせることに成功しています。全英チャートで1位を記録した後、全米チャートでも7位のヒットを記録してKylie 復活を印象付けました。


Can't Get You Out Of My Head / Kylie Minogue (01年全英1位、02年全米7位)


00年代には世界中でアイドル発掘番組が人気になりますが、全英で始まった「Pop Idol」という番組で初代Winnerとして登場したのがWill Youngでした。優勝賞品がヒットメイカーCathy Dennisの作品ということで、この曲はデビューヒットにして見事全英チャートで1位を記録しました。Will Youngは個人的には嫌いですが(笑)、この曲の収録されている『From Now On』にはGuy Chambers(Robbie Williams)とや、Burt BacharachとCathyとの作品が収録されていてかなり愛聴しています。この曲、以前”スマヒ”で歌ったことがありますが、最後付近の間奏からの絶叫がとにかくめちゃくちゃ気持ち良いです。


Anything Is Possible / Will Young (02年全英1位)


全米でのアイドル番組といえば、現在もチャートに影響を与え続けている「American Idol」ですが、初代Winner Kelly Clarksonの優勝賞品がやはりCathy Dennisの作品でした。「A Moments Of Love」との両A面ということで、こちらは表に出ませんでしたが、見事全米チャートで1位を記録しました。Cathyらしいスケールの大きなバラードで、サビの美しさはさすがという出来です。


Before Your Love / Kelly Clarkson (02年全米1位- 両A面)


S Club 7の後に続いた S Club JuniorのデビューシングルにはやはりCathy Dennisの曲が使われ、全英チャートで2位のヒットを記録します。80年代前半のウェザーガールズ「ハレルヤ・ハリケーン」のようなディスコサウンドを意識しています。


One Step Closer / S Club Junior (02年全英2位)


S Club 7からソロとなったRachael StevensのデビューヒットもやはりCathyで、これが2位に入ったことで話題になりました。Cathyの新しい作風を感じさせるファンキーなダンスチューンですが、もともとはBritney Spears用に作られた曲でした。しかし次にかける「Toxic」の方をBritney が採用して、この曲はRachealに行ったそうです。


Sweet Dreams My LA Ex / Rachael Stevens (03年全英2位)


ストリングスの使い方がちょっとショッキングなこの曲はBritney Spearsを久しぶりに全米Top 10に復帰させることになりました(全米9位)。全英チャートでも大ヒットして1位を記録。上にも書きましたが最近のCathyの特徴であるファンキーなチューンです。しかしこのビデオは明らかにKylie を意識してのものなのでしょうね。


Toxic / Britney Spears (04年全英1位、04年全米9位)


ラストに近くなりましたが、まずはこの曲から。S Club 7解散発表後に出されたベストアルバムからの先行カットはその名の通りで、全英チャートでは惜しくも2位のヒットになります。切ないメロディで泣けますが、歌詞でもまた泣けます。
So Say Goodbye.But Don't You Cry ,Because True Love Never Die.


Say Goodbye / S Club 7 (03年全英2位)


ラストはCathy Dennis本人によるヒットナンバーで閉めましょう。Cathy ファンの私が言うのもなんですが、メロディと歌詞が両方良いということで、この曲はその代表でしょう。全米チャートで8位のヒットを記録しています。


Too Many Walls / Cathy Dennis (91年全米8位)


ということで、Cathy Dennis特集でした。