かなり昔の話ですが、知り合いに「自分は人に比べて何も持ってないし見た目も良くない、普通になりたい」と話す人が2人いたんです。
(私から見ればそんなことはなくて、え?そうなの?という感じでした)
で、しばらくしたら、ひょんなことからその2人が顔を合わせる機会が出来まして、
私も当時は若かったので、内心「同じことを言ってる人達だから気が合うのかもな~」と思ってたんですよね。
ところがその後、
2人にそれぞれ「どうだった?」と話を聞くと
2人とも口をそろえて「あの人は普通に見た目もきれいで話も上手でうらやましい、自分とは違う」と言うんです。
あれ?
気が合うどころか、なんかおかしなことになってるな~。
2人とも自分は普通じゃないと言っているのに
その2人を会わせてみると「あの人は普通で自分は普通じゃない」になってしまう。
じゃあ、この2人の考える「普通」ってなんだろう?
2人が考える「自分」って、どういう存在なんだろう?
…なんて不思議に思ったものです。
自分を「普通じゃない」と感じる人にとって
普通という言葉は逃げ水のような存在で、
近づいても近づいても
遠くに見えるものなのかもしれません。
たぶん、「何が普通か」はさほど問題じゃないんですよね。
「自分は普通じゃない」という確信にもとづいて
その場その場で違う「普通」の幻想を作り出してしまうから。
そう考えると
普通になるって、なかなか難しい。
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