「あるべき姿」から自由になる | 仙台駅前にあるカウンセリングルーム まきび

仙台駅前にあるカウンセリングルーム まきび

開設から18年。不安感・対人関係・恋愛・トラウマについて小さなご相談から改善に向けた専門的な分析・心理療法によるカウンセリングまで幅広く承ります。仙台駅前パルコ2から徒歩1分のビル内にある看板のないカウンセリングルームです。Zoom、スカイプ、お電話でも承ります。

自ら茨の道を選ぶことで、自分を鍛えようとする人がいます。

 

「こうなりたい」という目標に向けて突き進むというよりは、「こうでないといけない」という厳しさを自分に向けるタイプと言えるかもしれませんね。

 

他人には寛容でも自分に対しては否定的で、

「これくらい乗り越えないと社会で通用しない」とか

「ちゃんと出来ない自分には価値がない」という気持ちがなかなかぬぐえません。

 

すると、

ある人はたくさんの仕事を抱えて夜中まで頑張り、

またある人は自分のストレスすら見ないふりして、

(嫌なことを率先してやるため)時に余計なことまで押し付けられたりしながら、限界まで頑張ろうとしてしまいます。

 

でも、あるクライアントさまが、カウンセリングの中でこんな風におっしゃっていました。

 

    

苦手な仕事もこなして
何にでも対応できるようになるのが
社会人としてあるべき姿だと思い、
あえて苦手な窓口業務や対人折衝の必要な調整業務を希望していました。


仕事ができる自分でなければ価値がないと思っていました。


しかし、うつになり1年2か月休職しました。


私が間違っていました。


壊れたものが元に戻らないように
私ももう元通りのような働き方はできないと思います。


これからは自分が得意なやりやすい分野で仕事をしていきたいと思います。

 

※許可をいただいて掲載しています

 

自分に厳しく出来ることも、

自分の苦手なことをよく観察していることも、

茨の道を自分で選んで(限界まで)頑張る姿勢も、

全部すごいことなんです。

 

でも、そこにはやっぱりうつになるまで自分を追い立ててしまう程の思いや事情が背景にあるわけで。

 

そういうものを背負って、果てしない努力と忍耐に生きてきた人が、こんな風に正面から「間違っていた」と受け止めるのに苦しみがなかったはずはありません。

 

「自分が得意な分野でやっていいんだ」「自分がやりやすいことを仕事にしていいんだ」と、茨じゃない道を選ぶ自分を肯定するのだって本当に難しいことなんです。

 

これまでの頑張りが「間違いだった」とは思わないけれど

その経験と向き合って、認めて、「~でなければ」から「~していきたいと思う」と考えを変容させて、素晴らしいですよね。

 

こういうのを、「自分の人生を生きる」と言うのかな、なんて思ったりします。

 

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