たとえば道端を歩いている人に声をかけて
「歩いているところを観察させて下さい」
と言ったとします(例えばの話です笑)。
その時に
「いつも通りに歩いてくれれば大丈夫ですから。普段通りを意識して歩いてくださいね。」
なんてことを伝えたりすると…
面白いことに、右手と右足が同時に出たり、ギクシャクした歩き方をする人がいるんです。
お願いしているのはあくまで「普段通り、ただ歩くだけ」です。
なんにも難しい注文はしていません。
でも、「いつも通りで」と言われた方は、
まず今まで何にも考えずに行っていた「歩く」という動作に
急に意識が向くことになります。
そして次に、
「いつも通りって…どんなだっけ?」
と考えてしまいます。
すると、
今まで無意識にやれていたものを意識してしまう事になるので、もう無意識でやっていた状態に戻れない!
なんてことになるんですよね。
同じような例で、
緊張している人が自分の手の震えに気付くとますます緊張する、とか
暗記していた内容について考えだしたら
覚えていたはずの内容があやふやになってきた
なんてこともありますね。
こんな感じで、
人って意識を向けたり気を付けようと思うことで
逆にできなくなったり分からなくなったりしてしまう事があるから面白いです。
なんでもかんでも「気をつけなきゃ」と頑張って意識しすぎるよりも
気楽~にやった方がうまくいくこともあるんでしょうね~。
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※このブログ内に登場するエピソードは特定のクライアントさんの経験談とは関係ありません。