たとえば、「なんでもすぐ嫌になってやめちゃって自己嫌悪にさいなまれる方」が、カウンセリングに通い始めたとします。
そうすると、ある時、
このクライアントさんが落ち込みながら「仕事でミスしちゃって」とカウンセリングに来た時に、「次は気を付けないとダメですね」なんて言葉を口にします。
あれ?
ちゃんと「次」がある!
でも目を丸くしているのは私だけで、クライアントさんは「私ってだめですよね」という話をし続けています(笑)
クライアントさんは、「ミスをしたこと」への自己嫌悪で忙しくて、自分の中に起きているすごい変化に気が付いていない。
だから私からそれを伝えてみるのですが、
「でも、こんなミスするならやっぱり私はダメですね…」という結論に行っちゃったりします。
この変化、すごいですよね。
クライアントさんの中ではもう、「なんでもすぐにやめちゃう」という悩みはたいしたことない問題になっていて、今は「ミスをすること」に悩みが昇格しているんです。
そしてさらにしばらくたつと、今度は
「部下を持つことになっちゃって、どう思われているのか怖くて…」という相談になっていく。
ちゃんと働き続けて上司になれるところまできた!!
と目を丸くするのはやっぱり私だけで、クライアントさんは「他人にどう思われているか」に忙しそうです。
なのでカウンセリングに初めて来たときのことをよくよく思い出していただいたら、ようやく「あ!私すごく成長してる!」。
いつも悩んでいるように思えても、ちゃんと振り返るとそこには成長があったりします。
その成長を感じることが出来ると、今の悩みだって出口があるのかもしれない、と思えます。
不安なことや怖いことが無数にあるように感じても、
出口があるかもと思えたら、ちょっと気楽に生きられるかもしれません。
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※このブログ内に登場するエピソードは特定のクライアントさんの経験談とは関係ありません。