昨日の続きです。
そこで、「恋愛以外でも似たような経験はありますか?」と聞くと、
「そんなにないけど…あ、でも、高校の時に志望校に入れなかったとかですかね?」
と答えてくださって、「じゃあその時のことも教えてください」と話が別の方向へ進んでいく。
クライアントさんの「相談」だけを聞いて出す答えと
クライアントさんの今までの生き方を聞いたうえで考えられる「見立て」は大きく違います。
(もちろん、前者が悪いというわけではありません。クライアントさんのお悩みが解決して生きやすくなら、正直手段はなんだっていいですよね(笑))
だから、ちょっと遠回りでも「相談以外のこと」も聞いていきます。
そうすると、
だんだんクライアントさんのことが少しずつ見えてきて、
「あれ?お母さんはどんな人でしたか?」
と質問したくなってきます。
すると
「母は…いつもは優しいんですが、たまにピリピリしていることがあって…」
と返ってくる。
ほうほうとお話を聞いているうちに、「努力が報われないトラウマ」が、「母との関係」とつながってるのが見えてきます。
クライアントさんが母親にどんなに気を使っても、
母親はちょっとしたことでピリピリし始める。
クライアントさんがどんなに母親に尽くしても、
母親はよくわからないタイミングで怒りだす。
頑張っても、気を使っても、うまくいかない。
人はトラウマ的な出来事があると、それと同じようなことを人生で繰り返してしまうことがあります。
こうなってくると、
クライアントさんが「毎回フラれてしまう」背景には
「母親とのトラウマが癒されてない」
なんてことがあるかもしれません。
そしたら、改善策が一つ増えることになりますから、可能性だってもっと上がるかもしれませんよね。
このクライアントさんは
「自分の何が悪いのかを教えてほしいんです」
と言いました。
つまり、自分に非があるという考えはもうとっくに持っていて、だからこそいろいろ工夫しながら頑張ってきました。
それなのにうまくいかないと感じているのなら、私は
「彼女の何が悪かったんだろう」から離れて
その問題の背景で何が起こってるの?を見るべきです。
「問題の背景で何が起きているの?」っていうのは
大抵自覚が難しくて、本人には見えにくいものだったりします。
だから、そこを検討するのが私の役割のひとつですね。
なんども繰り返してしまうようなお悩みは、その「しっぽ」がどこにあるのかを見極めるのがポイントなんです。
*このブログは毎日19時に更新されます
当カウンセリングルームに所属する、女性カウンセラーの情報はこちら