転職して1年目のAさんは、すっかり自分の仕事に自信を無くしていました。
前職の経験を生かして頑張りたいと思っていたけど、いざ入ったら怒られることも多いし、みんなの業務量に全然ついていけない。
「昨日も小さいミスをしました。
修正すれば済む程度の些細なミスだったけど、指摘された時のことがまだ頭の中から離れません。」
Aさんの中に、少しずつ嫌な感情がたまっていく。
「どうせ自分がやるより他人がやったほうが早いし完成度も高いんです。
自分がやったら迷惑をかけるだけで、きっと周りもそう思ってるだろうと思います。
じゃあ、やらないほうがいいですよね…」
そう思うたびに、Aさんの体が少しずつ重くなっていく。
だるい感じがする。
今までは電話が鳴ったらすぐ受話器を掴んでいたけど、「誰かとってくれないかな…」と思って放置するようになった。
入社したばかりの頃は始業の30分前に到着するようにしていたけど、最近は遅刻ギリギリだし。
頼まれた仕事にも全力で取り組もうと思えなくなった。
どうせ…と思うと体から力が抜けて、ダラダラ時間が過ぎていく。
「たぶん、会社の人たちも出来の悪い自分にはがっかりしてるだろうな。
でも、やったらやったでまた迷惑をかけるし、やろうと思ってもなんか頑張れないし。辞めたほうがいいよなと思っています。」
「フリーライダー効果」というのがあります。
(フリーライダーの説明はインスタの方が分かりやすいかも)
これは、自信がなくなることでやる気が失われ、
他人に頼るようになることを言います。
フリーライダーというのは、「自分の貢献以上の報酬を受け取る人」、つまり「他人の功績や利益にただ乗りする人」という意味だそうです。
でも、その人がなんでフリーライダー状態になっちゃったのかな?という点で考えてみると
「自分には能力がない」とか
「自分がやってもうまくいかない」とか
そんな気持ちがあったりします。
すると、
能力が低いから仕事が出来なくて、他人に迷惑をかけている
わけじゃなくて
「能力が低い」と感じるような経験を通じて無気力のようになり、その結果出来るはずのことも出来なくなってしまった
というのが正しかったり。
「仕事ができない」
「自分には能力がない」
「やる気が出ない」
というお悩みはよくありますが、背景は人それぞれです。
自分の悩みの背景が見えてくると、解決策も見えてくる、かもしれませんね。
※ブログ内に登場するエピソードは特定のクライアントさんの経験談とは関係ありません。
*このブログは毎日19時に更新されます
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