「ありのままで生きたら嫌われてしまう」と思っている方がいます。
いつも人に嫌われない役を演じている気持ちがあって、
そういう人を演じれば演じるほど、本当の自分はだれにも見せられないような気がしてしまいます。
不思議なことに、人は何かを隠そうとすればするほど、
なんだかそれがすごく重大な問題なような、
ばれたら恥ずかしいことになる大変な問題であるような気がしてしまうものです。
だから、隠せば隠すほど、どんどんそれが「隠さなきゃいけない本当の私」になってしまうんですね。
でも、私たちが「ありのままの私」だと思っている部分って、本当にその人の本性なのかな?と思ったりします。
たとえば、男性の前ではニコニコしているのに、女性の前では悪口三昧な女の人がいたとしますね。
こんな人を見ていたら、多くの人は「本当は性格が悪い人」ととらえますよね。
つまり、「悪口を言っているのがこの人の本性で、男性の前ではいい人ぶっている」ということですね。
でも、この女の人がカウンセリングを受けると、女性の前でも悪口を言わなくなったりすることがあります。
面白いですよね。
じゃあこの人の本性ってなんだったんだ?というお話になってしまうわけです。
「女性の前でもニコニコしなさい」とも「悪口を言ってはいけない」とも伝えていないんです。
ただ、過去のトラウマにアプローチをしただけ。
私たちはつい、人の悪い部分をみると「そっちが本性」と思ってしまいます。
そしてそれを自分にも当てはめて、「本当は自分はダメ人間」だと思ってしまうこともありますよね。
だから、「こんなダメな私は受け入れてもらえないから、ちゃんとした私を演じなきゃ」と考える。
でも、
その「ダメな自分」って、そもそも本当にあなたの「ありのまま」なのかな?
という視点があってもいいかもしれませんね。
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