昨日の続きです
家庭環境が原因で反抗期を経験出来なかった人は、その後どうなるのでしょうか。
ひとつは、前にも書いたように「いい子」になります。
親が手間のかからなさを喜んだことを学習し、「反抗期が来なかったことは良い事」だと思うようになります。
そのため、社会に出ても「売上を出せる」とか「向上心がある」ことよりも、「いい子」という褒められ方が一番うれしいと感じたりもしますね。
あとは、よほど居心地のいい人間関係以外は極端に面倒に感じる、
好きなこと以外のモチベーションが上手く保てない(褒められるか、誰かが困っていると一時的に頑張れます)、
現状維持でいい、
という傾向もあるかもしれません。
これって、「子供のままでいい」とか「成長を望まない」という、反抗期(親から自立)になれなかった人のストーリーだったりします。
もちろん皆さん社会に出て働いて、一人暮らしもして…と、きちんと「大人」をやることが出来ています。でも、内側には子供の頃の心が残っていて、「どうして大人になるステップを経験させてもらえなかったのに大人をやらされてるの?なんで?」と理解が追い付きません。
だから、反抗期が来なかった人達は、自分たちを成長させよう、変えようとしてくる人に対してちょっと敵対心のような感情を抱きます。
好きにさせてくれない大人、苦手なことをやらせようとする大人、自分をステップアップさせようとする大人。
こういう人に対して「なんでそんなことするの?」とか「人の気も知らないで勝手にやらないで」と思ってしまうのは、脳がその人を「親」のように見てしまうから。
その苛立ちは、実は思春期にやるはずの反抗期の「欠片」だったりします。
そうなんです、「反抗期がなかった」と過去形で思ってるのは人間だけで、反抗期側は「諸事情により開催が延期になった」くらいの認識でいるんです(笑)
つまり、「反抗期は来なかった」のではなく、「終わってない」。
目の前の誰かを親のように見立てても、本当は親じゃないから反抗期は終われない。
反抗期が終われないから、いつまでも子供の役割から抜け出せない。
反抗期というのは本来避けて通ることが非常に難しい、成長のためのステップだと思ってもらえるといいかもしれません。
それを許されないまま精神的に大人になるのは至難の業なんです。
当然、生きづらさも感じやすくなってしまいます。
「反抗期の無かったいい子」は、経験するべき反抗期に「いい子」で蓋をされて、煮え切らない小さな反発を大人になっても繰り返してしまう事があります。
もしそれが生きづらさにつながっているなら、「反抗期の無いいい子」は手放してもよいのかもしれませんね。
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