昨日の続きです。
人は、対象が手の届く範囲になると突然「欲しい!」の気持ちが強くなります。
「コンビニに行けばケーキが売ってるかも?」という状況よりも、
「冷蔵庫の中にケーキがある」方が、我慢するハードルは一般的に高いですよね。
これを人間関係に言い換えると、
「相手との距離が近くなると、不満や怒りが出やすくなる」
になります。
よかれと思って親切にした相手が、なんだか怒りっぽくなった!とか、
不満ばかり言うようになった!みたいな経験がある人は意外と多いはず。
その怒る人の生活をよくよく観察してみると、
「あれ?助けてくれない人には優しいのに、助けた人には怒りが向いてる」
なんてことが分かったりします。
自分を助けてくれない、近づいてくれない人に対しては「距離が遠い」ので反応が出ませんが、
自分を助けてくれる、分かろうとしてくれる人に対しては「距離が近い(手が届く)」と感じるので「もっと私をわかって!」の欲が出てしまいます。
そして、「もっと私を分かって」はちょっとしたことで「なんで分かってくれないの」にひっくり返るので、結果的に支えてくれた人との人間関係を壊しやすい人になってしまいます。
ずっと外野にいて何もしない人の方が良好な関係を築けて、人を助けている人の方がなぜか「あなたは私を分かってくれない!」と責められてしまう事があるんですね。
誰かを支えれば支えるほど相手が悪化してしまう、という悩みがある人は、もしかしたら支えすぎているか、「私をわかって」という思いが強い人に近づいてしまう傾向があるのかもしれません。
(何度か経験がある場合は、過去の家族関係などに要因があることも多いです)
逆に、特定の相手にすぐ怒ってしまったり、なんで分かってくれないのとイライラしやすい人は、そういう自分の傾向を理解しておくだけで、自分を支えてくれる人が本当は誰なのかを見つけやすくなるかもしれませんね。
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※このブログ内に登場するエピソードは特定のクライアントさんの経験談とは関係ありません。